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囚われの小鳥は甘く啼く

わかつきひかる イラスト/すがはらりゅう

キーワード: 中華 王様 調教 淫具 緊縛

結婚式の当日に夫に死なれた翡翠(フェイツイ)。 処女のまま、未亡人として殺されそうになったところを、富豪の雲龍(ユンロン)に救われる。 だが、翡翠の美しさに嫉妬した正妻の依林(イーリン)が翡翠を娼館に売り飛ばしてしまった。 雲龍の訪れが二日連続で途切れたら、翡翠は娼婦として淫らな調教を受けなくてはならず…!? 発売日:2012年11月2日 


「何とかわいい。そなたは何とかわいいのだ……」
 国王は、翡翠の小さな乳首を指先で探り当て、人差し指と中指で挟んでくりくりと丸めるようにいじっている。
 甘くせつない戦慄が身体に満ちて、出口を求めて荒れ狂う。
「あっ、あぁ……っ」
 もう片方の手は、反対側の胸に当たり、お餅を捏ねるように揉みしだいている。
 膝に乗せられたまま愛撫されるのはたまらなかった。せめてとばかり伸び上がるのだが、背筋が反ってしまって、後頭部を彼の肩にもたせかけた状態になる。
 まるで、もっと乳房をいじってと催促しているみたいだ。
 違う。私はそんな女ではない。遊郭で妓女として、男に乳房をいじられて切ない声をあげているなんて信じられない。
 だが、領主にいじられるのはイヤではなかった。むしろ気持ちがよかったのだ。
 彼は宝石を触るように自分に触れる。
 農婦として重労働につき、姑に殺されかけた翡翠には、大事にされる心地よさは最高だった。ふわっ、ふわっと意識が浮く。
「気持ちいいか?」
「い、いや……恥ずかしい……っ。あぁ……っ」
「気持ちいいと言うまで続けてやる」
 領主は、乳房を揉む手に力を込めた。
 痛いほどに揉まれ続け、ふくらみの奥がじわっと熱い。ツーッと熱いものが股間から流れ、裳を濡らす。
「あっ、ぁ……っ」
 翡翠は、彼の手に自分の手を重ねた。無意識に当ててしまったが、まるでもっとしてと催促している感じになった。
「そうか。よしよし」
 領主の手がだんだん下へと下がっていき、平らなお腹を通り抜け、おへそをなぞって、股間へと手が伸びた。
「きゃっ」
 恥丘の上を通り抜け、大陰唇の奥へと進んだ指は、花びらを掻き分けて秘裂を探った。
「あっ」
「濡れてるな」
 濡れる? 何のことだろう。下腹の奥がキュンと疼いて、熱い液体が落ちる感触があったが、このことだろうか。
「何のこと、ですか?」
「まさかそなたは、男女のことを知らないのか? 結婚初夜をどうやって迎えるつもりだったのだ?」
「母が亡く、祖母には、ただじっとして夫に、身体をまかせていればいいと言われました」
「なんと清楚な……。信じられぬ。……夫ではなくて、すまぬ」
「めっそうもない。領主様に大事にして頂けるのは、この上ない幸せでございます……ぁあっ」
 彼の指が繊細なところをかき混ぜる。秘裂に沿って前後した指は、やがて粘膜のヘコミをとらえ、奥に入り込んだ。
「きゃっ」
 自分でもよくわかっていないところに入り込んだ指の感触に悲鳴をあげる。
「すまない。痛かったか?」
「いえ」
 痛くはないが、違和感と未知の恐怖に震えていると、指がスッと引き抜かれた。
 そして、蜜液にまみれた指が、陰核を捕らえた。
「んっ」
 指の腹が秘芽をツンと押す。
 ヒリッと来る戦慄に、びっくりして下肢を閉じると、国王の手を挟んでしまう結果になった。翡翠はあわてて下肢を緩めた。
 だが、そうすることによってよけいにいじりやすくなったようで、領主は指先で秘芽をつまんで、こよりをよじるように動かした。
「はぁ……あぁっ……んっ……」
 彼の膝に乗せられた姿勢だけでも恥ずかしいのに、秘芽と乳首を同時にいじられ、せつない快感に震えてしまう。
 とくにたまらないのは陰核から生まれる刺激だった。
 ひりひりした戦慄が、皮膚の下を走り抜け、爪の先から抜けていく。
 今まで意識したことのない部位なのに、どうしていじられるとこんなにも心地良いのか。
 国王にこんなことをさせて申し訳ないと思う一方で、あまりの気持ち良さに頭の芯が熱くなった。
「い、いや……はっ、はぁ……」
 翡翠はあえいだ。まったくはじめての気持ち良さに困惑する。背筋にぶるっと戦慄が走る。
「いい子だ。よしよし」
 領主は、うなじに顎をすりつけた。
 ひげそりあとのざりざりが、首筋をこする感触にひくっと来る。
「あっ……、ぁあ……っ」
 乳房と秘芽、耳に息を吹きかけられ、さらにうなじを愛撫され、身体がくなくな揺れてしまう。
 限度を超えた刺激が絶え間なく続き、あえぐことしかできなくなる。
 農村の貧しい村娘だった自分が、国王から宝石のように扱われるのは心地よかったが、雲龍の秘芽なぶりは執拗で、あまりの快感に逃げたくなった。
 このままだとおかしくなってしまいそうだ。
 目の裏でちかっと何かが光り、金と銀の流砂が流れ、意識がフッと途切れた。