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甘いくちづけ
~誘惑された男装令嬢~ 
京極れな イラスト/綺羅かぼす

キーワード: 西洋 男装 お仕置き

王太子付侍従になった弟が、突然の失踪。身代わりに姉のビアンカが男装して出仕することに。王太子クラウディオは侍従のビアンカをなぜか誘惑してくる。まさか男色家!? でも断るわけにはいかないし!? そんなビアンカは彼の天真爛漫さや、時折見せる影に惹かれていき…? 二つの顔を持つ王子×流され男装令嬢のスウィート・ラブロマンス❤ 発売日:2013年12月28日 


 愛液にまみれたクラウディオの指が、みだらに色づいた花びらのあわいをゆっくりと出入りしている。彼の指がぬるりと媚壁を押しわけるたびに、下腹部から下肢にかけて、湯水がひろがるような心地よい感覚がじんわりとひろがる。
「はぁ……ん……、ん……」
 ビアンカはとろんとした目になって、甘い溜め息を吐きながらその感覚に身をゆだねる。
「気持ちよさそうな顔してるな、ビアンカ……」
 クラウディオは、すっかりと官能のとりこになった彼女をじっと見つめる。
彼の指が、ビアンカの性感をどんどん拓いてゆく。動きに反応して溢れる愛液が、彼の指通りをますますなめらかにしてゆく。
「ん……、殿下の指……が……」
気持ちのいいところを何度もゆっくりとなぞられて、ビアンカは恍惚としてしまう。
「ああ、いやらしいな。きみの中が僕を欲しがって吸いついてくる」
「いや……、恥ずかしいこと……言わないで……ください……」
 やがて彼の指が出入りするたびに、クチュクチュと卑猥な水音がたつようになる。
「ほら、きみのここは僕を欲しいと言ってるよ、ビアンカ」
「や……、そ……そんな音……たてたらいやです……」
 ビアンカは恥ずかしくなって目をとざす。
「きみが濡れすぎてるからだ。僕の指はきみの蜜にまみれてヌルヌルだよ」
 クラウディオはわざと愛液に濡れた指を蜜口付近に撫でつけて、それを知らしめる。
 見ていなくても、濡れそぼった花びらのあわいに、彼の指がみだらに出たり入ったりしているのがわかる。
「あ、あ、あぁ、はぁ……、はぁっ……あっ……ん……」
膨らみきった花芽を弄られ、指の腹で蜜壺の奥深くをぐりぐりとこすられると、秘所全体が甘くゆずぶられて、ますます愛液が溢れだす。クチュクチュと耳に届くそのはしたない音に、恥ずかしいと思いながらもかえって興奮してしまう。
「かわいいいな、ビアンカ。こんなとろとろにして……」
クラウディオは、濡れそぼった指で花びらをやわらかくわりひらいて、露わになった秘裂をじっと凝視した。
「や……」
 彼の視線は、彼を待ってはしたなく濡れている蜜口に注がれている。
「み、見ないで、殿下」
 それきりなにもされないのに、なぜか彼を感じて、そこがひくひくとふるえてしまう。
「どうして? きみが女の子だってことをもっと実感させてよ」
 クラウディオがひらかれた花びらに指をすべらせ、くすぐるように愛撫しだす。
「あ……ン」
ふれられたところに生じるゆるい快感がもどかしくて、ビアンカはまた身をよじる。
「はあ、はあ……、ん……、あぁ……あ…、も……指……だめ……」
 波のように押しよせる快感に焦れて、彼を求めるかのように腰をうねらせてしまう。
「ああ……、その甘く悶える顔がたまらない。どうしてほしいか言って、ビアンカ?」
 クラウディオは指を遣いながら、甘い声で命じてくる。
「はあ……、ん……っ、……なか……気持ちいいの……、もっと……してください……」
 ビアンカは恥じらいを捨て、かぼそい声で返した。内奥が愛撫を求め、焦れてどうしようもなかった。
「もっとどうすればいいんだ。指の数を増やす? それとも中に挿れてほしい?」
「や……わからな……、あっ……」
 クラウディオは、花びらを押しわけていた指をふたたび花芽にのばす。
「ここと一緒にさわってやろうか」
彼は勃ちあがって疼いていた花芽を指の腹でなぞり、同時に蜜口を弄っていた指を中に沈めてみだらに抜き差しをはじめる。
「ひ……ぁ……一緒にさわったら……だめです……」
 ビアンカは背をのけぞらせた。敏感なところと内奥を同時に愛撫され、ふたつの快感が渾然一体となって強い官能の悦びが生まれる。
「どうして、感じやすいきみにはぴったりの愛撫だろう?」
 クラウディオは挿入した指先を淫奔に動かし、媚壁をますます荒くこすりたてる。
「あ、あ、あぁ……、ん……っ……」
「ほら、やらしい蜜がどんどん溢れてくる。こうされるのが好きなんだって、もっときみのからだに教えてあげるよ」
 クラウディオは花芽を捏ねながら、蜜壺の中の指をクチュクチュ動かしまくる。
「あ……、んぁ……、そんなに動かしちゃ……」
「ここがきみの一番好きなところ?」
 彼の指が、せりだしてきた内奥の媚壁を局部的にこすりはじめる。
「あ、ああっ、はぁ、だめ……っ、殿下……、そんなにしたら、いやです……」
 ビアンカは蜜洞の前庭のあたりに生まれる強い快感に、はあはあと喘ぐ。
「どうして。すごく気持ちよさそうにしてるのに? 僕はもう、その色っぽい顔にやられてきみの中に自分のを挿れたくてたまらない」
「ん……、だめ……」
 遠慮のないせりふにビアンカはますます追いつめられる。
やがて蓄積する快感に限界を感じて、ビアンカは潤んだ目ですがるようにクラウディオを見下ろす。
「あ……なにか、くる……、くるの……、もう、おかしくなっちゃ……あ、あン……」
「おかしくなっていいよ、ビアンカ。そのままきみがいくところを見せて」
 予兆に気づいたクラウディオは、欲情を煽る熱くて甘い声でささやいてくる。
「や……、いや……」
 ビアンカは、下肢の奥からせりあがってくる快感に追いたてられて、内奥が甘くうちふるえる。蓄積する快感がどんどん増して、自分のからだで受けとめきれなくなってゆくような錯覚をおぼえる。
それから、さらに息が乱れて、もうからだの反応をとめることができなくなった。
「ああ……ん……っ」
ついに彼女は、みだらな指戯に追いたてられるように絶頂を迎えてしまう。
からだの奥でなにかが弾けるような感覚があって、媚壁がビクビクと数回わななき、同時に蓄積していた快感が堰をきったようにあふれた。その余韻が腰椎にひびき、甘い戦慄をともなって脳天にまでぬける。
はぁはぁと肩で息をしながら眼をあけると、クラウディオの美貌が間近に迫っていた。
「指だけでいってしまうなんてかわいらしいな、ビアンカ」
 彼は愛しげに頬に口づけをしながら、息のあがった彼女のからだを優しく抱きすくめた。