TOP>文庫一覧>催淫ロイヤル・パフューム~王太子の甘い監禁~
催淫ロイヤル・パフューム
~王太子の甘い監禁~
柚原テイル イラスト/オオタケ

キーワード: 西洋 媚薬 童貞

初恋相手である隣国の第二王子アイザックと婚約したユリアナ。だが、アイザックが王位継承者に指名されてしまったことで、王家に伝わる媚薬「蜜香<ロイヤル・パフューム>」を使わねばならなくなり…!?  発売日:2014年3月4日 


 濃縮された蜜香<ロイヤル・パフューム>は、ユリアナの双丘の間をトロリと流れ落ち、彼女の真下の湯に落ちる。
 高貴な花が咲いたように、辺りへ蜜香の香りが一斉に広がっていく。ユリアナは、それを避けようもなく、深く深く吸い込んでしまった。

「俺を受け入れろ」

 またあの声が響いてくる。けれど、蜜香の香りに深く囚われているユリアナは、抵抗することができなかった。
 手足は途端に動かなくなり、後ろからの彼の枷を受け入れてしまう。
 アイザックに掴まれた場所が、熱く火照り始めた。
「あっ……んっ……んんっ……やめ、て……アイザック……ぁああっ!」
 片方の乳房を鷲掴みにされた。それだけのことで、蜜香のせいで敏感になっているユリアナは大きな嬌声を上げてしまう。
 大理石造りで物がない浴室は音が大きく反響し、自分の耳に戻ってきた。そのあまりの甘く、はしたない声に恥ずかしさで身体が震える。
「今日も……お前をくれ……」
 それだけを言うと、アイザックはユリアナの身体を後ろから愛撫し始めた。
 胸を強く掴んで、揉みしだく。湯で温められ、ほんのりと赤く艶やかになった肌を淫猥な手つきで触ってくる。
 初めての夜と違い、愛撫は最初から激しい。悶え、身体をよじるユリアナの身体を押さえつけるようにして、アイザックは彼女の首筋に口づける。
「……んっ! ぁああっ! やめ……て……感じてしまうっ……どうしてっ……ああっ!」
 心は拒否しているのに、段々とアイザックから与えられる刺激と快感に翻弄され、飲まれていく。あの夜と同じ、頭ではどうしようもなく、身体は淫らだった。
 アイザックの指が片方の乳房を指が埋まるほどに強く掴み、形を変える。すでに火照っていた胸はいやらしく手に吸いつき、淫靡に揺れた。
「あっ……ああっ……ああっ……だめっ……だめなのに……」
 ユリアナの身体は抵抗することもできず、されるがままに愛撫され、喜びを表すように何度も敏感に震えてしまう。
 乳房を揉むのとは違うほうのアイザックの手が妖しく首を撫で、双丘の谷間を通って、腰まで下りた。
 細く、締まったその曲線の感触を楽しむように滑らせると、腰骨を撫でる。
 また下肢を弄られてしまうのかと震えていると、指は媚裂を通り過ぎ、太腿を撫でる。
「今日は少し焦らすよ。昨日は俺も余裕がなくてできなかったから。君の全部を俺のものにしたいんだ。全部触れたい」
 何を否定するのか自分でもわからないまま、首を横に振る。
「あっ、あっ!」
 そうしていると、突然ゾクゾクとした感触が背筋に走る。
 アイザックが、太腿と秘部の境目を撫でたからだった。太腿を撫で回しては、不規則に指が滑り上がってきて、秘部の直前で止まる。
 触られそうで、触られない――そんな感覚が蜜香で倍増され、強い興奮となってユリアナの身体を卑猥に揺すった。
 媚裂に近づくだけで、指を挿れられ、弄られた記憶とその時の感触を勝手に思い出し、膣がぎゅっと締まる。
 そんな淫乱な自分が許せなかったけれど、どうすることもできなかった。
 アイザックが焦らす指の動きを何度か繰り返しただけで、ユリアナの膣とその入り口が欲しいと告げるかのように愛液で濡れ始める。
「ここも、もう少し激しくするよ」
「ああっ! 胸……先……いや……あああっ!」
 後ろから耳元で囁かれた瞬間、胸を律動的に弄っていたもう一方の手が動きを変える。人差し指と中指が胸の中心の蕾を捕らえると、押しつぶすように刺激した。
 上半身から激しく速い刺激が駆け巡り、雷に打たれたように痺れる。ユリアナの身体を操るように、アイザックはその小さく赤い乳首を執拗に弄っていく。
 先端を摘ままれる度に身体が、ビクビクと震えるのを止められない。
 胸を意識しようとすると、下肢への戯れも秘部への焦らし方も大胆になっていくので、そちらの感覚に捕らわれる。
 ユリアナに逃げ場など最初からなかった。
「君の後ろ姿も……本当に綺麗だ。愛しくて、この手で奪いたくて、疼く」
 欲望を後ろからぶつけられ、指からもユリアナの身体に伝わってくる。
「ひゃっ……あっ……熱い……アイザック!?」
 不意に熱さを感じると、首の後ろにキスされていた。もちろん、それだけでは終わらず、熱い息を吹き込まれ、舌で愛撫される。
 今度は首と胸と下肢と三カ所を責められ、ユリアナは悶え苦しんだ。
 どこかに意識を集中して刺激を和らげようとすれば、他の二つの刺激が強くなり、結局三カ所とも深く、強く感じてしまう。
 蜜香に囚われた彼女には選択肢などなかった。
 アイザックに奪われ続けるしかない。
 快感に溺れるしかない。
「ん、あっ……ああっ……やめて……耳……あぁ! んぅん!」
 アイザックの唇は首筋を十分に堪能した後、耳に移る。
 ぬるりとした彼の舌先が耳の隅々を漁っていって、その感触に悶え躍る。
 舌で舐められるくちゅくちゅという卑猥な音が、大きく聞こえ、耳を塞ぎたくなるような淫靡な気持ちを疼かせた。
 執拗に舐められるので、ユリアナの耳は唾液で濡れ、白い大理石に反射した夕日に照らされ、妖しく光る。
 濡れた耳は風に吹かれ冷たくなり、その温度差に敏感さが増していってしまう。
「ああ、あっ! ああっ! ん、んぅ……ぁああっ!」
 直接的な今までの刺激と違って、耳への二重の刺激はユリアナをより追い立てていく。
 今まで聞いたことのない大きくて卑猥な舌の音と、耳を舐められる粘着質な感触を彼女は同時に味わわされ、さらに蜜香で倍増された過敏な神経がそれを加速させる。
「ひゃぁぁぁっ!」
 強い痛みと刺激と快感がぐちゃぐちゃに入り混じったものが身体を駆け巡り、ユリアナはバシャバシャと水音を立てて、啼いた。
 舐めるのでは足りなくなったのか、アイザックが耳朶を噛んだのだ。手加減はしているとわかっていても、思わず噛み裂かれるかと思ってしまう。
 強い刺激に背中を弓なりにして、びくびくと身体を痙攣させていると、アイザックが今度は優しくそこを舐めながら、他の愛撫を強めてくる。
「ひゃっ……あっ……胸……だめっ……ん、あああ――っ」
 耳朶を口に含み、舌で転がしながら、乳首を責めていた指が強く胸を引っ張る。無理やり延ばされた胸が卑猥な姿に変形して、ユリアナの視界に入ってきた。
 耳よりもずっと敏感な乳首への嗜虐的な行為だというのに、痛みや刺激よりもずっと強い快感が込み上げてくる。
 その瞬間へ合わせるようにして、またアイザックが耳朶を強く噛んだ。
「ああああぁぁ……だめぇぇぇ……ん、んんんっ! んんっ! んっ……あ、あぁぁ……」
 ――――わたし……胸の刺激で……また……気持ち良くなって……。
 身体も神経も無理やり開かれてしまうような感覚の後、快感が全身に流れ込んできて、激しく痙攣する。
 湯に浸かる足はガクガクと震え、大きな水音を立てて浴室に反響した。