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王の花摘み
~甘い執着と淫らの籠~
笹田芽生 イラスト/鈴ノ助

キーワード: 西洋

宮廷舞踏会の夜に出会い、互いの素性を知らずに惹かれあったセシリアとフェリクス。だがセシリアは王の寵妃になるために身体を使えと叔父に命じられてしまう。覚悟を決めたセシリアだったが…!? 発売日:2014年7月3日 


「先ほどは、随分と感じていたようだったな」
「っ……」
「馬上でなくて残念だろうが、同じくらい感じさせてやろう」
 彼はセシリアの前に膝をつくと、彼の手がセシリアの腰を掴んで軽く引っ張る。
「きゃあっ」
 お尻が椅子の上を滑った拍子に、身体が背もたれに倒れてしまう。ドレスの裾とペテイコートをたくし上げたフェリクスの手が、セシリアの太腿を大きく開かせる。
「嫌ですっ、このような格好…………恥ずかしいです……っ」
 差し出すような格好で露になった秘処に、彼は躊躇いなく顔を埋めてきた。生温かい濡れたものが、セシリアの陰唇を舐めた。
「ああっ……」
 脳天まで突き抜けるような快楽がセシリアを襲う。彼女のピンク色の花襞から、ぴしゅっと音を立てて蜜が飛ぶ。フェリクスの整った相貌に、それが付着した。
「達したのか?」
「あ……あ……」
 セシリアの身体が小さく痙攣するのに合わせて、彼女の陰唇がはくはくと喘ぐ。フェリクスは、口元に付いた彼女の蜜を親指で拭い、舐め取った。
「王の顔に愛液を飛ばした女は、あなたが初めてだ。光栄に思え」
 軽いオーガズムに酔いしれる彼女の耳に、フェリクスの嘲笑は届かなかった。しかし彼は構うことなく、セシリアの肉襞へと再び顔を埋めた。
「駄目……っ」
 割れ目に沿って長い舌を這わせれば、セシリアの身体が敏感に反応する。フェリクスの舌先が、潤んだ亀裂の上部にある肉芽を突いた。
「あんっ……そこ……は……」
 これまでに感じたことがない刺激に、セシリアの腰が大きく跳ね上がる。
「敏感なあなたのことだから、ここは特に感じるだろう?」
「駄目っ、いじらないで……くださいっ……」
 いやいやと首を振るセシリアをさらに追い詰めるように、フェリクスの指が、肉芽を包む薄い皮を剥ぐ。
「見せつけるように、ふっくらと立ち上がっていて……本当は、舐めて欲しいのだろう?」
「舐めては……駄目です……っ」
 そんなところを舐められたら、どうなってしまうかわからない。彼の頭を押し返そうとするがびくともせず、舌先が赤く熟れた粒を舐め上げた。
 途端に駆け上がるすさまじい快感に、彼女の唇から悲嶋がもれる。強い刺激が、脳天まで一直線に突き抜けた。
「ひゅあ……っ」
 びしゃびしゃっと音を立てて、フュリクスの喉から胸へとかけて熱い液体が散った。
「こんな簡単に潮を吹かれるとは……敏感なのも考えものだな」
 彼は顔を上げないまま、嘲笑を含んだ声で笑う。そして再びむき出しのクリトリスへと舌を這わせてきた。
「ああっ……やめてっ……おかしくなっちゃう……ッ」
「あなたなんて、おかしくなってしまえばいい」
「嫌っ……また……また、きてしまいますっ……」
 感じすぎて苦痛をも覚える快楽に、セシリアが悲鳴まじりで懇願する。だがフェリクスの唇は、小さく尖る蕾をきつく吸い上げた。
「あああ……ッ」
 めいっぱい胸を反らして啼くセシリアの陰部から、薄い液体が飛散する。何度も達して大きく喘げば、ようやく彼の意識が肉芽を離れてくれた。
「果てるには、まだ早いぞ」
 そう呟き、今度は柔らかい襞に指を引っかけてくる。左右に聞くと、甘い香りを放つ源泉が露になった。
「こんなにびしょびしょに濡らして……馬上でも随分と感じていたようだし、我慢させたみたいだな」
「もう……許して……ください……」
「許せと言うわりには、いまだに蜜が溢れてきているようだが」
 膣の奥から湧き出してくる愛液は、割れ目を伝って尻の下に敷いたままのドレスへと染み込んでいく。
 フェリクスの舌先が、喉を潤すように湧き出る泉を舐め取る。セシリアが戦慄くと、媚肉が蠢いて彼の舌を柔らかく捕えようとする。それに応えて、フェリクスが膣の内部へと舌を差し込んでいった。
「ああん……ッ」
 脚の先まで力がこもり、内股が引きつって痙攣する。フェリクスは水を欲する旅人のようにセシリアの愛液を、音を立てて啜った。さらに奥へと入り込んできて、泉を独占するかのごとく長い舌で掻き回して貧ってくる。
「はあ……アッ……やめて……本当に……おかしく、なってしまいます……」
 フェリクスの銀髪に指を埋めて抗うが、押し返す力は弱い。お湯が沸騰しているみたいにお腹の中が熱くて、今にもそれが噴き出してしまいそうだった。
「また……きて……しまういそう……です…………わたし……またっ……」
「またイくのか? 本当にいやらしい身体だ……」
 フェリクスはそう揶揄すると、下肢から顔を上げて自らの前立てを寛げる。反り立った長大なものが、セシリアの視界に入り、慌てて顔を背けた。
 両脚を抱えられ、股の中心に熱い肉棒をぴたりとあてがわれる。
「これだけ濡れていれば、あなたの幼い蕾も、十分に花開くだろう」
 肉襞を掻き分けるように、ゆっくりとペニスが挿入ってきた。