TOP>文庫一覧>いいなりラプンツェル―プリンス・ロイヤル・ウェディング―
いいなりラプンツェル
―プリンス・ロイヤル・ウェディング―
仁賀奈 イラスト/池上紗京

幼馴染みの王子から逃げるように留学していたアメリア。帰国後、結婚を控えた妹を守るため、彼のいいなりになるしかなくて…。 発売日:2012年5月18日 


「どう……? 平気?」
 尋ねてくる声に、アメリアは微かに頷くと、掠れた声で訴える。
「だ、……大丈夫……、でも……強くしないで……」
 彼の欲望のまま肉棒を揺さ振られると、頭の中が真っ白になって、どこかに連れ去られそうな感覚に囚われてしまうのだ。アメリアはそれが怖かった。
 もうにどと、あんな想いはしたくない。
 ――したくないと思っているのに、焦れた身体が彼の熱を求めて、襞を収縮させてしまう。
「んぅ……っ」
 すると、ジョシュアの脈打つ固い肉棒を強く咥え込んだアメリアの襞が、淫らに戦慄く。
「うん……約束はできないかな」
 そんなアメリアを窺いながら、ジョシュアは、彼女の耳朶や顎に唇を押しつける行為を繰り返していた。
「ねえ、アメリア。……僕には加減が解らないから、自分で動いてみせてよ」
 アメリアは驚愕の眼差しをジョシュアに向ける。
 自分で求めるなんて、そんなはしたない真似はできない。そう訴えようとしたが、彼は顔を合わさず、熱を持ったアメリアの耳殻を唇で咥え込み、舌や唇で愛撫し始める。
「……や……んぅ……っ!」
 ビクリと体を引き攣らせると、耳孔の奥へと濡れた舌が這い始める。
「あ、あぁっ」 
 快感に身体を跳ねさせると、くちゅりと濡れた棒が引き摺り出された。
「ねえ。お願いだよ。……僕に教えて。君がどうすれば、気持ちよくなってくれるのか」
 肉厚の舌を尖らせ、敏感な耳の奥をなんども辿られると、身悶えるほどの痺れが身体を駆け巡る。そうして、アメリアは肩を竦め、艶めかしく腰を揺すり立ててしまう。
「んんぅ……ぁっ! あ、あぁ」
 望んで動いたわけではない。だが、気がつけばジョシュアの言葉通り、自ら腰を振って、肉棒を抽送する羽目になってしまっていた。
「アメリア」
 狂おしい声で、ジョシュアに名前を呼ばれ、ヒクリと喉が震える。
「……それだけじゃイケなくて、僕がおかしくなってしまうよ。……もう少し早くしてもらってもいい? お願いだから……、して」
 囁く声にゾクゾクと背筋にまで痺れが駆け巡る。
 アメリアは恥ずかしさから、衝動的に頷いてしまう。
「じゃあ、やってみて」
 コクリと息を飲み、アメリアはゆっくりと腰を上げた。ズルリと濡れそぼった熱い塊が引き摺り出される排泄感に、肌が総毛立つ。
「……ん……ぅっ。あぁっ! はぁ……、はぁ……」
 息を乱したまま、内腿を震わせていると、腰が掴まれた。そして、腰を落とさせられて、無理やり肉棒を穿たれてしまう。
「ん……っ、く……んぅ……はっ、あぁっ!」
 淫らに収縮した濡襞が、脈打つ肉棒に押し開かれ、最奥まで突き上げられると、ヒクヒクと淫唇が疼いて、身悶えるほどの快感が走り抜ける。
「そのまま、もっと腰を揺らして? 僕がどうしたらいいのか教えてよ」
 ゆっくりと腰を落として引き摺り上げ、肉棒を抽送させ始める。自ら腰を揺らして、雄を迎え入れるなんて、こんないやらしい行為をしてはいけないと、解っている。それなのに、固く膨れ上がった亀頭に襞を擦りつけられる感触の気持ちよさに、腰の動きがとめられなくなってしまっていた。
「はふ……ん、んぅ……っ、はぁ……っ。……ど……しよ、……身体が……」
 興奮した身体が熱く滾る。総身を揺すり立てながら、愉悦に震えるアメリアに対し、ジョシュアは自らも腰を揺らし始めていた。
「うん。……ねえ。いいよ、そのまま、もっと……」
 切ない表情でジョシュアが耳元に囁く。そうして、次第に彼の動きが速く激しくなっていく。
「アメリア……ッ、なんて感触だ……。……もっと、僕に……っ」
 ジョシュアは感じ入った声を上げると、アメリアの腰を強く抱え、熱い肉棒に打ちつけるように律動を繰り返す。
 張り上がった亀頭の根元の括れまで、肉茎が引き摺り出され、そしてすぐに子宮口を突き上げるほど、強く穿たれていく。
「あ、ああぁ……っ! やぁ……、ジョ……シュア、そんな……激しくしないで……」
 アメリアは身悶えながら訴える。ジョシュアはもう快楽の虜にでもなってしまったかのように、縦横無尽に腰を振りたくっていた。
「……んぅ……、ふぁ……、あ、やぁ……だめぇ……っ!」
 助けを求めるような言葉を発しながらも、アメリアは彼を求めて腰を自ら揺らす行為をとめられない。
「……だめ? こうしたら嫌? ……ねえ、アメリアのなか、……すごく、気持ちいい……。もっと……、動かしたい、許して?」
 切ない声音で尋ねられ、アメリアはガクガクと頷いてしまう。
 彼の熱に押し開かれるたびに、下肢から込み上げる快感に、脳髄まで痺れていくような気がした。
「……あ、あぁ……っ、いいの……、で、でも激しすぎ……んぅ。お、おかしくなっちゃ……んあっ……あ。あぁ……っ」
 熱い楔がアメリアの肉棒を埋め尽くす。そして、グリグリと子宮口が固い亀頭に擦りつけられていく。なんどもなんども腹の奥を抉られ、アメリアはジョシュアの肩口に縋りつく。
「すごい……いいよ。アメリアもいい……?」
「……ジョシュア……、もっと……」
 もっとくるおしいほどにジョシュアの熱が欲しかった。それなのに、彼はきっちりと衣装を身につけたままだ。
 アメリアは震える指先で彼の首のブローチを外し、スカーフを抜き取る。
「……アメリア……?」
 彼は怪訝そうにしていたが、アメリアの腰を抱えているため、手を動かすことはできないため、好きにさせることにしたようだ。
 そうして、アメリアはジョシュアのシャツのボタンを外すと、露わになった筋肉質な胸元に縋りつく。
「……好き……っ、ジョシュア……。もっと……」
 快感に理性をなくしたアメリアが気恥ずかしげに顔を赤らめながらも、消え入りそうな声で告白する。