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片恋婚でハッピーエンド

水島忍 イラスト/弓槻みあ

キーワード: 西洋 年の差 貴族 すれ違い

リリアンが初めて恋をしたジョージは長姉と結ばれた。二人の婚約披露パーティーの夜、庭で泣いていたリリアンを慰めてくれたのは、ジョージの従兄で伯爵のアレク。子供扱いとはわかっていても、その優しさがうれしかった。しかし、それ以降、彼に会うことはなかった。月日は流れ、リリアンはアレクと舞踏会で再会し、ひとりの男性として彼に惹かれていく。けれどアレクは次姉が好きらしい。なのに、リリアンはアレクから熱烈なプロポーズを受けて…? 配信日:2018年10月26日 


キスのこともよく判らないけれど……。
 初夜の儀式のことはもっと判らない。これからどうなるのだろうか。少し怖いけれど、アレクに任せておけば、きっと大丈夫に違いない。
 彼は何度も唇を離しては、またキスをしてきた。繰り返されるキスに翻弄されて、リリアンの身体は熱くなってくる。
 一度だけでも熱くなったのだから、二度目や三度目はもっと熱くてたまらない。
 身体の芯からじんわりと熱が広がり、おかしなことになっていた。
 彼はやっと唇を離すと、その唇をリリアンの額に押し当てた。そして、頬にも顎にも。まるで印でもつけているように優しく唇を押し当てられていく。
 彼はリリアンの耳にもキスをしてくる。
「あ……ちょ……そんな……ぁ」
 くすぐったい。リリアンは肩をすくめて逃げようとしたが、彼の唇は追いかけてきて、執拗に責める。
 くすぐったいせいか、耳朶にキスされると、身体がビクンと揺れた。
 彼の興味はリリアンの首筋に移ったようで、そこに舌を這わせていった。
「な……何? あの……」
「力を抜いて」
 確か母も力を抜くように言っていた。目を閉じて、身体から力を抜いていれば、すぐに終わるからと。
 だが、今のところ、力を抜くような出来事が待っているようには思えない。
「わたし……大丈夫よ?」
「そうかな」
 リリアンは喉にキスをされて、ドキッとする。
 キスって……彼はどこまでキスをしていくつもりなの?
 彼はナイトドレスの胸元にもキスをした。薄い生地を通して、彼の唇の感触がはっきりと判る。
 胸のふくらみを彼の手が包んでいく。
「あ……あの……」
「嫌なのか?」
「違うわ。でも……こんなことするなんて思わなかったから……」
 彼はクスッと笑った。
「嫌でないなら、それでいい。君はただ私のすることを受け入れてくれればいいんだ」
 母と同じことを言っている。確かに、彼が何をしたいのか、さっぱり判らないのだから、このままじっとしておくしかなかった。
 それでも、布越しに乳房に触れられていると思うと、リリアンの頬は熱くなってくる。恥ずかしいという気持ちと共に、少し好奇心もあった。
 わたし、これからどうなるのかしら。
 彼は円を描くようにゆっくりと掌で乳房を撫でていく。そんなふうにされると、乳首が擦れて、次第に敏感になってくるのが判った。
「や、やだ……」
「嫌じゃないんだろう?」
「でも、なんだか……変なの」
「変? 気持ちいいんじゃないか?」
 そうかもしれない。けれども、リリアンはそれを口に出せなかった。代わりに、もじもじと身体を動かした。
 彼にもっと触れてもらいたい。そう思いながらも、彼の手から逃れたいとも思っている。
 これは未知の感覚。未知の行為だから。
 自分がどうすればいいのか判らなかった。
「ほら、こうしたら……どうだろう?」
 彼はナイトドレスの生地から浮き出た乳首を指でそっと撫でていく。くるくると回すように撫でられると、確かにそこが気持ちよくなってくる。その部分だけでなく、何故だか脚の間が熱くなってきて、リリアンは腰を蠢かせた。
「感じるんだろう?」
「わ、判らないの……。おかしいの、わたしの身体……」
「おかしくないさ。それが正常なんだ。君の身体は私の愛撫に応えてくれている」
 これが正常だと言われて、リリアンは少しほっとした。それに、彼はこの反応を蔑んでいるわけではなく、喜んでいるようだった。
「わたしが感じていたら……あなたは嬉しい?」
「もちろんだ」
 彼は笑みを見せてくれた。
「私が愛撫しているのに、君がなんの反応もしなかったら……虚しくなってくるよ」
「そうね……」
 なんとなく理解できる。たとえば、リリアンのほうから彼にキスをしたとして、彼が冷静なままだったら逆に辱められた気がするだろう。
 リリアンが興奮しているなら、彼も同じように興奮してほしい。
「わたしも……あなたに何かしてあげたい……」
「それはまだいいよ。今は君を喜ばせたいんだ」
「わたしを……喜ばせる?」
「ああ。できるなら……。君をもっともっと感じさせて……」
 彼は指で弄っていた乳首に唇を寄せてきた。
「あっ……あん……」
 ダメと言いたかった。けれども、言う暇もなく、キスされた途端に身体に熱いものが走り抜けていく。
「やぁっ……ん……」
 乳首が口に含まれ、舌で転がされている。ナイトドレスの薄い生地などないも同然だった。
 いっそ、直接キスをされたら……。
 リリアンは一瞬そんなことを考えてしまった。直接なら、もっと気持ちいいだろうと思ったのだ。
 なんて、はしたない!
 けれども、リリアンは思わず彼の肩に手を回して、まるで引き寄せるような仕草をしてしまった。
 もっとして……と誘うみたいに。
 その心を読んだかのように、彼はナイトドレスの胸元のリボンを解いていった。すると、彼の目の前に乳房が曝け出された。
「綺麗な乳房だ……」
「そんな……恥ずかしい」
「恥ずかしがることはない。桃みたいに丸く綺麗な形をしている。乳首だって、こんなに……」
 彼は両方の乳首を同時に弄った。その途端にリリアンは甘く淫らな声を出してしまって、顔を赤らめる。
「やだ。わたし……」
「どんな反応をしてもいいんだよ。そのどれもが、私にとっては宝物だ」
「ま、まあ……」
 反応が宝物と言われると、なんだか嬉しい。つまり、リリアンは彼のすることを受け入れ、彼もまたリリアンの反応を受け入れるということなのだろう。
「おかしな声が出ても?」
「ああ」
 彼はニヤリと笑うと、片方を指で弄りながら、もう片方にキスをした。
「あぁん……あん……っ」
 リリアンは声と同時に、身体もビクビク震わせた。
 気持ちいいの。よくてたまらないの。
 頭の中はもうぼうっとしている。感じすぎて苦しくなりそうだった。
 やがて、彼の手はリリアンの身体の線をなぞるように動いていった。細い胴からお腹を撫で、それから腰へと移動してく。
 もちろんナイトドレスの上からなのだが、リリアンが身体を動かしていたからなのか、裾が上へとずり上がっていた。彼はその裾から中へと手を差し込んでいった。
「えっ……そこは……!」
 直に太腿を撫でられている。リリアンは身体を強張らせた。
「ここもだよ。君の身体、どこも愛撫したいんだ」
 そう言われたら、断るすべがない。じっとしていると、彼の手が太腿を撫でていくのが判った。
 内腿も撫でられて、ドキドキする。もう少し手が上に行けば、大事な場所にまで到達してしまう。
 リリアンは彼にしがみつくようにして顔を伏せ、身体を震わせた。
「怖いのか?」
「……いいえ。そうじゃないの」
「興奮してる?」
 リリアンはそっと頷いた。恥ずかしくてたまらないが、彼には正直に認めたほうがいいような気がしていた。
「よかった。私も興奮しているんだ」
「あ、あなたも……?」
「後で確かめさせてあげよう。今は君の番だ」
 彼の指がリリアンの秘部にそっと触れた。
「あ……」
「すごく……濡れているよ」
「ぬ、濡れてる……?」
「興奮すると、君の中から甘い蜜が溢れてくるんだ。ほら」
 彼が指を動かすと、確かに濡れているような音がした。
「あぁ……わ……わたし……」
 恥ずかしいのに、もうその恥ずかしささえも気持ちいいような感覚に陥っていた。ただ、ひたすらにもっと触れてほしかった。
 彼の指が何度も秘部をなぞっていく。甘い痺れが秘部全体に広がり、リリアンは眩暈のような感覚に陥った。
 こんなに感じてしまったら、これから先はどうなるのだろう。リリアンには想像もできなかった。
 もっともっと感じたいという欲望が突き上げてくる。もう途中でやめられない。満足するまで、感じ続けるしかないのだ。
「アレク……」
「リリアン。どうした?」
「判らないの……。身体は燃えるようなのに……どうしたらいいのか判らないの」
 彼は身を起こすと、リリアンのナイトドレスを脱がせた。
 火照った身体が彼の目に晒される。
「綺麗だよ……リリアン」
 本当に?
 彼の目にはそう見えるの?
 今はもう身体を隠したりしない。逆に、彼に見られていることが快感だった。
「可愛いリリアン。君をもっと感じさせてあげよう」
 次に彼がした行動に、リリアンは目を見開いた。
 彼はリリアンの両脚を広げると、その間に顔を埋めていった。そして、秘部にキスをした。
「いやぁ! アレク!」
 まさか、そんな行為をされるとは思いもしなかった。
 彼はただキスをしているだけ……かもしれないが、そんな場所にされるなんて聞いてない。
 だが、彼の舌で愛撫されると、指で触れられた時よりもずっと気持ちがよくて……。
 身体がまるで自分のものでなくなったようだった。熱く潤んだ場所を舐められて、更に敏感な部分も刺激されてしまう。
 しかも、秘部の中に指が差し込まれているようだった。
 その指が内部を刺激するように動いている。
「あん……はぁ……はぁ……あぅんっ……」
 リリアンはせり上がってくる快感をやり過ごそうと、必死で頭を左右に振った。髪が顔にかかる。乱れに乱れているが、リリアンはもう構わなかった。
 徐々に快感が全身にふくれ上がっていく。
 もう……もう、我慢できない!
 不意に、激しい快感が突き抜けていく。
「あぁぁ……!」