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シークの華麗なる求婚

京極れな イラスト/オオタケ

キーワード: 現代モノ アラブ風 媚薬

老舗ホテルで働く結依は、ルドニア国の王子イスハークに見初められ、彼の国へ連れ去られてしまう。実は彼は以前から結依のことを知っていたようで…?ゴージャスにめくるめく、官能ラブ♡ 発売日:2015年4月1日 


 プールサイドで愛撫されたばかりのせいか、からだはすぐに官能の愉悦を取り戻した。
 乳房の頂をくすぐられると、たちまちそこは敏感になり、硬くしこって勃ちあがる。
「ん……」
 イスハークは言葉の代わりに口づけをくりかえして結依の不安をとりさってゆく。
彼の指が乳首を弾くように弄ぶので、意識が口づけからそちらにとらわれはじめる。
「またここが可愛らしく反応してきたな」
 イスハークは乳房の尖りを軽くつまんだ。
「や……」
 羞恥にかられて結依が咎めようとすると、イスハークが身を屈め、だしぬけにその頂を口にした。濡れた舌がぬるりと乳首に絡みつき、その輪郭をなぞる。ふくらみのふもとはいやらしく揉みしだかれ、結依の性感は一気に高まった。
「ん……、だめっ」
 熱くてくすぐったい感触に、結依は思わず声を洩らした。
 イスハークはかまわず、舌でぬるぬると尖りを舐めたおす。
「あ……ン……、んぁ……」
 ときおり卑猥な音をたてて甘く吸われ、しごかれると、下肢の奥までが疼いて熱をおびてくるのがわかった。
 乳房をひとしきり弄んだあと、イスハークの舌は結依のからだのラインに沿って乳房から臍のほうへとおりてゆく。
 色ガラスのランプの影が落ちたなめらかな素肌を、彼の舌がゆっくりと這う。ときおりきまぐれに口づけて、そこに痕を残してゆく。結依のからだが彼のものであることを知らしめるかのように。
 結依はなにかぎりぎりの感じにとらわれながら、息をつめてその舌の動きを追う。
「ん……っ」
 臍の近くになると、くすぐったさが生まれてお腹がふるえた。
 そしてさらにその下へとうつりはじめると、言葉にしがたい感覚がせりあがってきて、無意識のうちにシーツを握りしめていた。
 この国ではそうするべきだとラナに言われ、毎夜のようにきれいに剃毛されている秘所に到達するころになり、イスハークが結依の両脚をひらかせかけた。
「そんなところまでは、いやです」
 結依はさすがに耐えられなくなって身を捩った。
「どうして」
 イスハークが顔をあげた。
「恥ずかしいからやめて……、おねがい」
 結依はほとんど涙目になりながら懇願する。いまさらながらに全裸でいることまでが恥ずかしくなって、胸まで隠したくなる。頬は真っ赤で、顔から火が出そうだった。もっとスタイルに自信でもあれば平気でいられるのだろうか。
「なら、今夜は指でさわるだけにしようか?」
 結依はせめてそれくらいにとどめてもらうよう、小さく頷いた。
「焦らされるとよけい興奮するんだけどな」
 イスハークは結依のとなりに寝そべると、こめかみに軽く口づけて囁いた。
 その拍子に、太腿のあたりになにか固いものがふれた。そこ一点に力が漲っている異様に熱くて存在感のあるものが押しつけられている。
 それがなんであるのかに気づいて、結依ははっとした。
「イスハーク様……」
「ユイが甘い声ばかり出すから欲情中なんだ。ユイのほうもたしかめさせてくれ」
 イスハークは恥じらう結依を甘く見つめながら、彼女の下肢に手をのばしてくる。
「少しひらいて」
 彼の手が太腿を割って、下肢の付け根をゆるめさせた。
 二本の指がすべるように恥丘をなぞり、敏感なところをさがしあてる。
「あ」
 花芯に彼の中指がふれると、結依はぴくりと下肢を緊張させた。
 イスハークは見つけたとばかりにそこを弄りだす。
「あなたは感度がいいから、もう濡れてるだろう?」
 イスハークは口の端に笑みをうかべながら秘所のあわいをなぞる。
 彼の言うとおり、蜜口は十分に愛液をたたえていた。
「蜜まみれだ。プールにいるときからこんな状態だったな?」
「し、知らな……、あ……」
 濡れた彼の指が花芯をぐりぐりと捏ねはじめると、内腿からそこにむけて甘い痺れがさざ波のように押しよせてくる。
「ん……、はぁ、はぁ……」 
 結依はじわじわとせりあがってくる快感に息を乱しはじめる。
「そうだ。私の指をたくさん感じて」
 ふくらんで硬くなった花芯は、指の腹で圧され、なぞられるたびにますます感度がよくなって内奥を疼かせる。
「ん……っ、あぁ……、だめ……っ……」
 結依は感じてしまう自分が恥ずかしくなって、腿をとざそうと身を捩る。
「嫌がらなくていいんだ。ユイのここも、こうしてさわってほしいから濡れてるんだろう?」
 イスハークはあいたほうの手で内腿をやんわりと撫でて、秘所をひらかせようとする。
「は……ぁっ、でも、だめ……。そこ、敏感すぎて……」
 ふれられているところから刺激がうまれ、びりびりと痛いほどに反応してしまう。つま先のほうにまで痺れが走ってめまいがしそうだ。
「いいことだよ。男を欲しがっている証だ。もっと気持ちよくなれ」
 イスハークは結依の焦りを楽しみながら、執拗にそこを嬲る。
 刺激に慣れていない無垢な花芯は、イスハークの指戯にみるみる拓かれて愛液をこぼしだす。
「はぁ、はぁ、あぁ……あ……ん……」
「ほら、しっかり勃ってきた」
 イスハークはふくらんで欲望を主張している花芯を指の腹で弄りまわす。
 結依はどうしていいかわからず、こみあげる官能の愉悦をただ受けとめることしかできない。
 やがて花芯がこれ以上にないくらいに尖りきってしまうと、イスハークが下方の柔襞をまろやかになぞりだした。
「あ……」
 前庭のあたりをゆるやかに行き来する指先は、下肢が浮くような甘美な感覚を与えてくれる。
「あなたの大事なところに、私の指が絡んでるのがわかるか……?」
 イスハークは指先でわざと秘唇をくすぐる。濡れた指が敏感になった花びらを摘みとるかのような動きだ。
やがてイスハークは、秘唇から蜜口にかけてを大きく楕円を描いてなぞりはじめる。
「はぁ……、ん……」
 ゆるやかに性感を刺激されて快い波がこみあげ、思わず甘い溜め息がこぼれてしまう。
「いい声だよ、ユイ」
イスハークは手の動きはそのままに、うっとりと潤んだ結依の顔を愛おしげに見おろす。
「そろそろなかにふれてみたいな。いいか?」
 イスハークが静かな声でねだってくる。結依も、なんとなくそうしてほしかった。下肢の奥が蕩けそうにやわらかくなって、さきほどからなにかを欲している。この感じは――。
 きっとその答えをイスハークが持っているのだろう。
「指を挿れるよ」
 彼のはそのまま、秘されたところにくちゅりと指先を沈めた。
「あ、あ……」