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後宮秘薬
~お世継ぎ誕生のための淫らなお薬~
京極れな イラスト/アオイ冬子

キーワード: 中華 後宮 身分差 媚薬

下働きの宮女として、後宮で働く琳杏。あるとき主人である妾妃が、媚薬を作るように命じてきた。父が薬師のため、琳杏も薬の調合ができるのだ。できあがった媚薬は、妃たちに見向きもしないという皇帝・晃羽に使うという。だが薬を盛られて腹を立てた彼は琳杏を呼び出し、媚薬を無理やり飲ませてきて…。自分が作った薬によって、苦しいほどの快楽と官能の喜びを味わわされた琳杏は!? めくるめく後宮恋物語。 配信日:2016年9月30日 


「褥では晃羽と呼べ」
「陛下のお身体だって、まだ……こんなこと……するのは――」
「身体に障るって……? だが、このとおり精力はあり余ってる」
 晃羽が勃起した陽根を臀部に押しつけてくる。
「あ……いやです……っ」
 琳杏はそれをかわそうと身じろぎする。
「子作りも大切な皇帝の任務だ。そう言ったのはおまえだよ」
 晃羽は懲りずに背後から身体を密着させてくる。
「子作りって……」
 どうして自分とそれをするのだ。
 琳杏は晃羽の思惑が読めなくてますます混乱する。
「どうせおまえもすぐに濡れて、甘い声を出すんだろう? あのときみたいに」
「だ、出さないわ」
「出させてやる」
「あ……ンっ、だめ……です……」
 乳頭を撚るようにくすぐられ、琳杏は感じてしまってぴくぴくと肩を震わす。
 晃羽の手は貪欲に琳杏の素肌を嬲りながら、徐々に下肢のほうへと向かう。
「熱にうなされながら、何度もおまえを夢に見た。……夢の中のおまえは、玉座で抱いたときのおまえとは違い、優しくて……、私が求めることには、なんでも応えてくれた。……私はおまえに夢中になり……おまえを何度も何度も抱いた。……目を覚ますとおまえがそばにいて、夢の中と変わらず優しい目をして私を見ていた……私はおまえのこの身体をもう一度自分のものにしたくてたまらなくなったんだ……」
 晃羽は耳元に熱い声で告白しながら、秘部に到達した手で愛撫をはじめる。
「あ、あぁ、や、だめ……」
 彼の指先が柔らかな叢を越えて花芽をとらえ、そこを転がすようになぞる。
「あ、あぁ、あ……、や……あぁ……」
 なぞられるたびに、そこは硬く尖ってゆく。
 琳杏は恥ずかしくなって、両脚をきつく閉じようとするけれど、彼の手が邪魔をして閉じられない。
「おまえの身体もその気になってきているみたいだ」
 晃羽が花芽を弄りながら、うしろからわざと囁いてくる。
「あ、あぁ、ああ、そこ……や、やめ、やぁっ、はぁっ、はぁ……」
 尖った花芽を指の腹でぐりぐりと押しまわされて、ますます昂ってしまう。
「そう、この声だ。早く聞きたかった。……もっと出してくれよ」
 晃羽が背後から甘くねだり、耳朶に口づけてくる。
 そして指は陰唇にめり込ませ、蜜口のあたりまで愛撫しだす。
「あ……」
 そこは当然のように濡れていて、彼の指はたちまち愛液まみれになった。
「中に挿れられるほうが好きか?」
 晃羽がすでに疼いていた蜜口に指先をすべらせ、弧を描くように動かしだす。
「あ、あ、や……、だめ……」
 晃羽は本気でするつもりなのだ。
 彼の指がゆっくりと内奥に入ってくる。
「ん……っ」
 女嫌いでも女は抱き慣れているのか、晃羽の手つきは驚くほどに自然でなめらかだ。
 琳杏ははからずも身を任せてしまいたくなる。
「あいかわらずおまえの中は熱いな……」
 晃羽は指を浅いところからゆっくりと抜き差ししながらつぶやく。
「あ……、ん……、はぁっ、はぁっ……」
 琳杏は焦りと快感に同時に襲われ、悶えて内腿をふるふると震わせる。
 彼を拒まねばと思うのに、肉体は彼が与えてくる官能の愉悦にとりつかれて言うことをきいてくれないのだ。
 そうこうしている間に、指の挿入は深まり、濡れた柔襞をこすりたてる晃羽の指遣いはどんどん卑猥になってくる。
「あ、あぁ、ああっ、やぁっ、そんなに……しないで……」
 琳杏はどんどん気持ちよくなってしまい、蜜口から愛液をこぼしだす。
 晃羽がふっと笑ったのがわかった。
「やはり濡れてしまうんだな、おまえは。ほら、いやらしい蜜がたっぷりだ」
 彼が濡れた指を引き抜き、花芽のほうに愛液を塗りつけて濡れ具合を知らしめる。
「は……ん……陛下が……、そうやって……するから……」
 敏感な尖りを弄られて、琳杏はぶるりと身を震わせる。
「私がなにをしたって?」
 晃羽は指の数を二本に増やし、ふたたび背後からぬかるみにぬぷりとそれらを入れた。
「あ……ぁン、指を……挿れないで……」
「もっと感じて、恥ずかしいくらいにびしょびしょに濡れてしまうからか?」
「はぁっ……やめて……陛下……」
 蜜口からはくちゅくちゅと卑猥な音が聞こえてくる。
 二本で激しくされると刺激も大きくて、だんだん内奥が熱く締まってきて、あのとき、玉座で凌辱されたときとおなじように、達してしまいそうになる。
「あ、あっ、陛下……だめ……」
「ここでは晃羽と呼べと言っただろう?」
 晃羽は上向きのいいところを局部的に狙いだす。
 そこは琳杏の理性が失われてしまうところだ。
「晃羽さま……、あぁっ、あぁ、あぁ、そこ……だめ……っ」
「嘘をつくな。どんどん濡れてくるから、ここが一番いいのだとよくわかる」
「ちが……、あ、あ、はぁ、んっ、やめ……、あぁっ」
 ここぞというところを指先で押し、ゆさぶられるから、秘部の隅々にまでゆるい快感がゆきわたる。
「あ、あぁ、はぁっ、はぁっ……」
 甘い振動を受けとめるたびに、琳杏の中は濡れて、愛液だらけになってゆく。
「すごいな、私の指に吸いついてくるようだぞ?」
 ヌチュヌチュと卑猥な音が耳をうつ。
「やぁ……も……、やめて……、あ……あぁ……」
 ほんとうに、このまま達してしまいそうだ。
「気持ちいいんだろう。そろそろ私のが欲しいか?」
 うしろから、臀部の隙間にぐっと熱いものが押し当てられた。
 生身の人間の感触だった。いつのまにか晃羽も、下衣を剥いで秘部を露わにしていた。
 欲望が漲っているその感触は玉座でも味わった。
 それはまぎれもなく勃起した彼の陰茎だ。