後宮恋奏
太子が宮女と略奪婚にいたるまで 3
あまおう紅 イラスト/蓮えみこ
一族の期待を背負って後宮入りしたものの、異母兄である皇帝から冷遇されている貴謳に見初められ、強引に連れ去られた挙句、純潔を奪われ、既成事実を作られてしまった凛明。最初は頑なに貴謳を拒んでいた凛明だったが、彼の人柄や本心に触れ、ふたりの距離は近づいていき、紆余曲折を経て結ばれる。だが、幸せな日々も束の間、皇帝から国境の戦線へ向かうよう貴謳に勅命が下る。しかも貴謳に与えられた兵は二百。死ねと言わんばかりだが拒否できるはずもない。出発までの二日間を、二人は深く愛し合って過ごすが…? 配信日:2023年9月28日
太子が宮女と略奪婚にいたるまで 3
あまおう
一族の期待を背負って後宮入りしたものの、異母兄である皇帝から冷遇されている貴謳に見初められ、強引に連れ去られた挙句、純潔を奪われ、既成事実を作られてしまった凛明。最初は頑なに貴謳を拒んでいた凛明だったが、彼の人柄や本心に触れ、ふたりの距離は近づいていき、紆余曲折を経て結ばれる。だが、幸せな日々も束の間、皇帝から国境の戦線へ向かうよう貴謳に勅命が下る。しかも貴謳に与えられた兵は二百。死ねと言わんばかりだが拒否できるはずもない。出発までの二日間を、二人は深く愛し合って過ごすが…? 配信日:2023年9月28日
「何をするんですか……?」
「この格好なら、使いやすそうだ」
そう言うと貴謳は、ぬれそぼった凛明の秘裂に、そっと何かを押し当ててくる。つるりとした、やや冷たいものだ。
(あ――)
と思った時、それが動き出した。とたん、ぬれた粘膜をずりゅずりゅと擦られる感覚が生じ、えもいわれぬ快楽が全身を走る。
「あぁン……っ」
凛明は猫のように背を反らせて啼いた。
細長い棒状のものである。ただでさえ感じやすい割れ目を、緩やかな凹凸に擦られ、支柱にしがみつく手に力がこもる。
「こ、これって……!?」
「女弓だ」
貴謳の答えに、凛明は目隠しの中で形状を思い返した。
女弓は、游国の後宮に古くから伝わる淫具である。長さは人の腕、太さは指くらい。幾つもの球を連ねた形で、表面は漆で塗られてつるりとしている。
彼はひょんなことからそれを手に入れたのだ。とっくに捨てたと思っていたのだが――
「ま、まだ持っていたんですか……?」
「もちろんだ」
「もう……っ」
暗闇の中で、夫の遊び心を嘆く。と――
「このぷっくりしているとこを、常々これで責めたいと思っていた」
非道な言葉と共に、緩やかな凹凸が、よりにもよって花芯に襲いかかってきた。愛撫にぬれて尖った性感の源をずりゅずりゅと嬲られ、頭が真っ白になる。
「ひあぁぁ……!」
凛明は目隠しをされたまま、背をきつく反らせた。
「いい声だ……」
満足げにそうつぶやいた貴謳は、さらにぬるりぬるりと弓を上下に動かす。力が入っていないのと、表面が愛液にまみれているのとで、痛みはない。だがそれゆえに、凹凸によって淫核を嬲られる振動は耐えがたかった。
「あぁっ、いや! 痺れる……あぁっ、いや、あぁっ、ぁ、ぁぁぁ……っ」
追い詰めてくる快感から逃げようと腰を振れば、弓もついてくる。感じやすい場所をたっぷりといじめられ、立て続けに弾ける鋭い快感に、何も考えられなくなる。お腹の奥で熱い恍惚が膨らみ、うねり上がる。
視界を閉ざされた凛明は、自分のそこが、朱色の棒で責め立てられている様を思い浮かべてしまい、いやいやと頭を振った。
「やぁっ、だめぇっ、そんなっ……あぁンっ! じんじんする……っ、あっやあぁぁ……!」
ビクビクと腰を痙攣させ、指先が白くなるほど強く支柱を握りしめる。その瞬間、凛明はあまりにも簡単に極みへと昇り詰めた。
「あ、ぁ……」
快楽の奔流が、燃え立つ身体の中を駆け抜けていく。去ってもなお尾を引く余韻にただただ打ち震える。
はぁはぁと息をつき、真っ赤になった凛明の耳に、彼はいやらしい声を注ぎ込んできた。
「もう達したのか?」
「だって……っ」
莢から頭をのぞかせる淫芯を、惨い淫具で責められたのだ。芯そのものがびりびりと痺れてしまい、途方もない快感があふれ出してくる。使われた女は快楽の果てへ、高く高く昇り詰めずにいられない。
まるで楽器のように女を啼かす。――淫具が女弓と呼ばれる所以である。
「楽器の才には恵まれなかったが……、俺はこれでおまえを奏でられればそれでいい」
もっと高らかに声を響かせよと言わんばかり、彼は蜜に濡れた弓をずりゅずりゅと動かし続ける。
「まっ、またぁっ……あぁっ……あぁっ! やあぁっ……」
蜜にぬれた突起が、いじわるな凹凸に振動を与えられながら、右に左にと転がされる。意識が遠のくほどの恍惚が押し寄せ、凛明は暗闇の中で何度もくり返し達してしまった。
しかし達した傍から快感の振動に苛まれ、支柱にしがみついてのたうつ。
「あぁっ、あっ! やぁぁ……っ、ぁンっ、痺れる……、痺れて……あぁっ、ダメっ、だめぇ……っ」
髪を振り乱して悶えつつ、凛明はひっきりなしに高く啼いた。
早く動かされると、せっぱ詰まった短い悲鳴になり、ゆっくり動かされると喘ぎ声が細く尾を引く。本当に彼に奏でられているようだ。
花芯だけではない。濡れそぼった花びら全体が、淫猥な棒に擦られている。まろやかな凹凸のもたらす悩ましい振動に耐えきれず、絶え間なく腰が揺れてしまう。
凛明は目隠しの下ですすり泣いた。
「おねがい……っ、あぁっ、もう、ゆるしてぇ……っ」
真っ白な快感に襲われ続け、息も絶え絶えに訴える。
「もう無理……っ。貴謳様、どこ? ……あ……っ」
首を巡らせるのと同時に、柱をにぎっていた手から力が抜けてしまい、下に置かれていた枕に受け止められる。貴謳のあわてたような声がした。
「俺はここにいる。大丈夫か? どこか打ってないか――」
「平気……枕があったから……」
平気でないのは高まりきった欲求のほうだ。腰奥がくるおしいほど疼いている。
ハァハァと息を乱した凛明は、手探りで枕の位置を確かめると、助け起こそうとした貴謳の手も借りつつ、枕に背を預けた。そして目隠しをつけたまま、彼のほうへゆっくりと脚を広げる。
「貴謳様、お願いです……、もう焦らさないでください……っ」
淫虐にひくつく花びらを自ら晒し、涙交じりに懇願すると、ごくりと喉を鳴らす音が聞こえた。
「……酔っている、からか……?」
問いはおそらく、普段の凛明であれば到底しない振る舞いに対してだろう。
「はい……」
凛明はうなずいた。
本当は、酔いは少しずつ醒めてきている。こんなことをするのは、せっぱ詰まった欲求の他に、二日後に遠くに行ってしまう彼を少しでも歓ばせたいという思いゆえだ。しかし――
「はい、まだ酔ってます……」
羞恥を孕んだ答えに、貴謳は咳払いをした。
「そ、そうか。酔っているから大胆なんだな」
さりげなさを装った返答はぎこちなく、凛明は彼が稚拙な嘘に気づいてしまったことを察して赤くなる。彼はさらに言った。
「ならば挿れやすいように、もっと脚を開け」
声が少し上ずっている。それこそ、いつもの彼は決して言わないセリフだ。
らしくない強引な言葉に、凛明の胸は大きく高鳴った。
「はい……」
妖術にでもかかったように、言われるまま自ら膝を抱え、めいっぱい脚を広げてみせる。くちゅっ……と粘ついた音がして、蜜口に冷たい空気が流れ込んでくる。自分では見えないとはいえ、あまりに恥ずかしい。
しかしその羞恥が興奮を深めるのも事実だった。
女弓の刺激にひくつく花びらの中、散々なぶられた花芯は、硬く充血してじんじんと脈打っている。おそらくはしたないほど膨れているだろう。
と、ぬれた花びらに指の感触がふれ、つぅっとなでおろしてきた。
「あっ……」
ぱっくりと開いた蜜口の周囲をなぞられ、敏感な粘膜が歓びにひくつく。と、指はそのまま蜜口にぬぶりと押し入ってくる。
「はぁ……」
たくましい屹立ではなかった。そんな失望のため息が漏れた瞬間、女弓のせいでじんじんと痺れる真珠が、熱くねっとりとしたものに包み込まれる。
「やぁぁっ……!?」
舐められていると気づき、凛明は両膝を抱えたまま、びくんっと大きく身体を震わせた。
「きっ、貴謳さ、まぁっ……! あぁっ、やあぁんん……!」
じゅくりと蜜襞をまさぐる舌は、無機質な淫具に嬲られ続けていた真珠をあやすように、柔らかくくすぐってくる。それは淫具とはまた違う感触で、脳を灼くかと思われるほどの恍惚をもたらした。
「あぁぁ! そ、それっ、だめぇ! あぁっ、やぁぁ! おっ、おかしくなっちゃう……!」
同時に蜜洞の中の指が動き出す。勝手知ったる動きで、臍裏にある、ひどく感じてしまう場所をくりゅくりゅと押しまわす。まるで性感そのものを揺さぶられるような愛撫に、つま先まで快感がかけ抜けた。
「あぁぁン……!」
「この格好なら、使いやすそうだ」
そう言うと貴謳は、ぬれそぼった凛明の秘裂に、そっと何かを押し当ててくる。つるりとした、やや冷たいものだ。
(あ――)
と思った時、それが動き出した。とたん、ぬれた粘膜をずりゅずりゅと擦られる感覚が生じ、えもいわれぬ快楽が全身を走る。
「あぁン……っ」
凛明は猫のように背を反らせて啼いた。
細長い棒状のものである。ただでさえ感じやすい割れ目を、緩やかな凹凸に擦られ、支柱にしがみつく手に力がこもる。
「こ、これって……!?」
「女弓だ」
貴謳の答えに、凛明は目隠しの中で形状を思い返した。
女弓は、游国の後宮に古くから伝わる淫具である。長さは人の腕、太さは指くらい。幾つもの球を連ねた形で、表面は漆で塗られてつるりとしている。
彼はひょんなことからそれを手に入れたのだ。とっくに捨てたと思っていたのだが――
「ま、まだ持っていたんですか……?」
「もちろんだ」
「もう……っ」
暗闇の中で、夫の遊び心を嘆く。と――
「このぷっくりしているとこを、常々これで責めたいと思っていた」
非道な言葉と共に、緩やかな凹凸が、よりにもよって花芯に襲いかかってきた。愛撫にぬれて尖った性感の源をずりゅずりゅと嬲られ、頭が真っ白になる。
「ひあぁぁ……!」
凛明は目隠しをされたまま、背をきつく反らせた。
「いい声だ……」
満足げにそうつぶやいた貴謳は、さらにぬるりぬるりと弓を上下に動かす。力が入っていないのと、表面が愛液にまみれているのとで、痛みはない。だがそれゆえに、凹凸によって淫核を嬲られる振動は耐えがたかった。
「あぁっ、いや! 痺れる……あぁっ、いや、あぁっ、ぁ、ぁぁぁ……っ」
追い詰めてくる快感から逃げようと腰を振れば、弓もついてくる。感じやすい場所をたっぷりといじめられ、立て続けに弾ける鋭い快感に、何も考えられなくなる。お腹の奥で熱い恍惚が膨らみ、うねり上がる。
視界を閉ざされた凛明は、自分のそこが、朱色の棒で責め立てられている様を思い浮かべてしまい、いやいやと頭を振った。
「やぁっ、だめぇっ、そんなっ……あぁンっ! じんじんする……っ、あっやあぁぁ……!」
ビクビクと腰を痙攣させ、指先が白くなるほど強く支柱を握りしめる。その瞬間、凛明はあまりにも簡単に極みへと昇り詰めた。
「あ、ぁ……」
快楽の奔流が、燃え立つ身体の中を駆け抜けていく。去ってもなお尾を引く余韻にただただ打ち震える。
はぁはぁと息をつき、真っ赤になった凛明の耳に、彼はいやらしい声を注ぎ込んできた。
「もう達したのか?」
「だって……っ」
莢から頭をのぞかせる淫芯を、惨い淫具で責められたのだ。芯そのものがびりびりと痺れてしまい、途方もない快感があふれ出してくる。使われた女は快楽の果てへ、高く高く昇り詰めずにいられない。
まるで楽器のように女を啼かす。――淫具が女弓と呼ばれる所以である。
「楽器の才には恵まれなかったが……、俺はこれでおまえを奏でられればそれでいい」
もっと高らかに声を響かせよと言わんばかり、彼は蜜に濡れた弓をずりゅずりゅと動かし続ける。
「まっ、またぁっ……あぁっ……あぁっ! やあぁっ……」
蜜にぬれた突起が、いじわるな凹凸に振動を与えられながら、右に左にと転がされる。意識が遠のくほどの恍惚が押し寄せ、凛明は暗闇の中で何度もくり返し達してしまった。
しかし達した傍から快感の振動に苛まれ、支柱にしがみついてのたうつ。
「あぁっ、あっ! やぁぁ……っ、ぁンっ、痺れる……、痺れて……あぁっ、ダメっ、だめぇ……っ」
髪を振り乱して悶えつつ、凛明はひっきりなしに高く啼いた。
早く動かされると、せっぱ詰まった短い悲鳴になり、ゆっくり動かされると喘ぎ声が細く尾を引く。本当に彼に奏でられているようだ。
花芯だけではない。濡れそぼった花びら全体が、淫猥な棒に擦られている。まろやかな凹凸のもたらす悩ましい振動に耐えきれず、絶え間なく腰が揺れてしまう。
凛明は目隠しの下ですすり泣いた。
「おねがい……っ、あぁっ、もう、ゆるしてぇ……っ」
真っ白な快感に襲われ続け、息も絶え絶えに訴える。
「もう無理……っ。貴謳様、どこ? ……あ……っ」
首を巡らせるのと同時に、柱をにぎっていた手から力が抜けてしまい、下に置かれていた枕に受け止められる。貴謳のあわてたような声がした。
「俺はここにいる。大丈夫か? どこか打ってないか――」
「平気……枕があったから……」
平気でないのは高まりきった欲求のほうだ。腰奥がくるおしいほど疼いている。
ハァハァと息を乱した凛明は、手探りで枕の位置を確かめると、助け起こそうとした貴謳の手も借りつつ、枕に背を預けた。そして目隠しをつけたまま、彼のほうへゆっくりと脚を広げる。
「貴謳様、お願いです……、もう焦らさないでください……っ」
淫虐にひくつく花びらを自ら晒し、涙交じりに懇願すると、ごくりと喉を鳴らす音が聞こえた。
「……酔っている、からか……?」
問いはおそらく、普段の凛明であれば到底しない振る舞いに対してだろう。
「はい……」
凛明はうなずいた。
本当は、酔いは少しずつ醒めてきている。こんなことをするのは、せっぱ詰まった欲求の他に、二日後に遠くに行ってしまう彼を少しでも歓ばせたいという思いゆえだ。しかし――
「はい、まだ酔ってます……」
羞恥を孕んだ答えに、貴謳は咳払いをした。
「そ、そうか。酔っているから大胆なんだな」
さりげなさを装った返答はぎこちなく、凛明は彼が稚拙な嘘に気づいてしまったことを察して赤くなる。彼はさらに言った。
「ならば挿れやすいように、もっと脚を開け」
声が少し上ずっている。それこそ、いつもの彼は決して言わないセリフだ。
らしくない強引な言葉に、凛明の胸は大きく高鳴った。
「はい……」
妖術にでもかかったように、言われるまま自ら膝を抱え、めいっぱい脚を広げてみせる。くちゅっ……と粘ついた音がして、蜜口に冷たい空気が流れ込んでくる。自分では見えないとはいえ、あまりに恥ずかしい。
しかしその羞恥が興奮を深めるのも事実だった。
女弓の刺激にひくつく花びらの中、散々なぶられた花芯は、硬く充血してじんじんと脈打っている。おそらくはしたないほど膨れているだろう。
と、ぬれた花びらに指の感触がふれ、つぅっとなでおろしてきた。
「あっ……」
ぱっくりと開いた蜜口の周囲をなぞられ、敏感な粘膜が歓びにひくつく。と、指はそのまま蜜口にぬぶりと押し入ってくる。
「はぁ……」
たくましい屹立ではなかった。そんな失望のため息が漏れた瞬間、女弓のせいでじんじんと痺れる真珠が、熱くねっとりとしたものに包み込まれる。
「やぁぁっ……!?」
舐められていると気づき、凛明は両膝を抱えたまま、びくんっと大きく身体を震わせた。
「きっ、貴謳さ、まぁっ……! あぁっ、やあぁんん……!」
じゅくりと蜜襞をまさぐる舌は、無機質な淫具に嬲られ続けていた真珠をあやすように、柔らかくくすぐってくる。それは淫具とはまた違う感触で、脳を灼くかと思われるほどの恍惚をもたらした。
「あぁぁ! そ、それっ、だめぇ! あぁっ、やぁぁ! おっ、おかしくなっちゃう……!」
同時に蜜洞の中の指が動き出す。勝手知ったる動きで、臍裏にある、ひどく感じてしまう場所をくりゅくりゅと押しまわす。まるで性感そのものを揺さぶられるような愛撫に、つま先まで快感がかけ抜けた。
「あぁぁン……!」