略奪王と女海賊
~愛と束縛のエルドラド~
花衣沙久羅 イラスト/アオイ冬子
大海賊の孫娘エルドラドは、一族のために海賊行為を働いているところをアストゥリアの国王ラモンに捕まる。エルドラドに激しく執着し、夜ごと甘く淫らな折檻を繰り返すラモン。だが、ラモンが悲しい過去のせいで人間不信に陥っているのを知り、エルドラドは次第にラモンを愛するようになるが…。 発売日:2014年6月3日
~愛と束縛のエルドラド~
花衣沙久羅 イラスト/アオイ冬子
大海賊の孫娘エルドラドは、一族のために海賊行為を働いているところをアストゥリアの国王ラモンに捕まる。エルドラドに激しく執着し、夜ごと甘く淫らな折檻を繰り返すラモン。だが、ラモンが悲しい過去のせいで人間不信に陥っているのを知り、エルドラドは次第にラモンを愛するようになるが…。 発売日:2014年6月3日
「あ…あ…、ラモン」
ラモンの親指に脚の間を奏でられて、エルドラドは喘ぎ声を漏らさずにいられない。
ラモンはエルドラドを裏切り者と呼んだ。
それは事実だったし、エルドラドは言い返すこともできなかった。
ラモンはわたしを憎んでいる。
仕方がない。憎まれてあたりまえのことをした。
でも、なぜ抱くの?
それとも、これも復讐なのだろうか。
「脚を閉じるな。そんなことをしろと誰が言った?」
「あ…」
冷たい声にエルドラドは唇を噛んだ。
身体は熱く開かれてゆくのに、ラモンの心は反対に冷たく凍って閉じてゆくかのようだ。
「ラモン」
エルドラドはたまらなくてラモンに両手を伸ばした。
キスをせがむときの愛妃の仕種だ。
自分はもう愛妃でも何でもないのに。
紫水晶の瞳がそんなエルドラドを冷酷に見下ろしている。
「ラモン、お、おねがい」
キスして、とエルドラドは言えない。
彼を裏切った女だから。
でもこうしてふたたび国王の指に高められて、彼にふれられていたときのことを身体が思い出してしまった。
あの素晴らしい接吻(くちづけ)を、エルドラドは忘れていなかった。
大きく口をこじ開けられて、無理やりされる深いキス。
ただ一度のキスでもエルドラドが感じすぎると、ラモンが低い声で笑ったのを覚えている。
何度も抵抗した。
あなたなんか嫌いと憎しみをぶつけながら、キスされた。
エルドラドは頑なだった。
ラモンがエルドラドの初めての男(ひと)だったのだ。
ラモンの巧みなやり方に馴染まされてゆく自分が怖くて、初めはいつも拒絶した。
そんな臆病なエルドラドを、ラモンは至極ゆっくりと味わった。
エルドラドは焦らされ、あらゆる弱いところを探し当てられ、挙げ句ぐしょぐしょになってラモンを迎えずにいられなくなるまで嬲られた。
その頃にはエルドラドはもう何も考えられなくなった。
自分がどれほどみだらにラモンを求めていたか、夢中になっていたから覚えてはいなくても、想像はつく。
縛られるのも、途中からは嫌いでなくなった。
柔らかな布で縛られるなら痕も残らず、エルドラドにとっての言い訳になったからだ。
縛られてしまったから抵抗できず、しかたなく抱かれた。そう言い訳できるのだ。
しかたなく夢中になった。しかたなく脚を開いた。しかたなく彼のものを脚の間に挟みこんだ…。
「あぁ…っ」
ラモンの指に薔薇の花片のようにふくらんだ部分をこすられ、エルドラドがのけぞる。
唇にキスはされなかった。だが、脚の間には唇をつけてこられた。
「そ、そこはだめ。見ないで」
ラモンの髪をつかんで、エルドラドが儚い抵抗をする。
だが、ラモンは許さない。
彼は熱い両手でエルドラドの太腿をつかみ、さらに大きく脚を開かせてきた。
みじめなほどに開かされて、足の爪先が宙に浮く。
エルドラドはあまりの恥ずかしさに、ラモンの髪をつかんでいた両手を放して自分の顔を覆った。
見られている。
あの綺麗な瞳に、自分でも見たことのない潤った場所を、余すところなく映し出されている。
そう思うと、エルドラドの身体の奥はさらに熱くしとどに濡れるのだった。
自由になったラモンの口は、今やエルドラドの割れ目をすっかり覆ってあふれるものを吸ってくる。
耐えがたいほど烈しい快感が連続して訪れ、エルドラドはみだらに喘ぎ続けた。
彼の前で大きく脚を開いた自分が、どれほどふしだらな格好をしているかなど、もはや少しも考えられない。
彼の弾力のある舌先で突かれるたび、エルドラドの脚はさらにだらしなく開いてゆく。
今のエルドラドはもう、ここがどこのなのかさえ、わからなくなっていた。
洞窟のひんやりした空気の中を、熱い息づかいと懇願するような掠れた声とが繰り返し響いてゆく。
やがて、皺のある敏感な場所を、ラモンの舌先がふたたび上下に動いて刺激し始める。
エルドラドの身体はびくびくと震えた。ほっそりとした腰は無意識に揺れ、半開きになった口からはひっきりなしにかぼそい悲鳴が洩れ続けた。
やめてと甘く懇願していた声は、やめないでと切羽詰まって懇願する声に取って代わられる。
こうなってしまえば、ラモンの勝ちだ。エルドラドが自分の手練手管に落ちたときにどんなふうになるかを知っているラモンは、エルドラドを思うままに苛むことができる。
ラモンはエルドラドのみだらな突起を吸うようにして刺激を加え、感じすぎるほどに感じたエルドラドの腰が跳ね上がるのを押さえつけた。
一瞬驚いたような声を出したエルドラドが、次の瞬間、大きくのけぞって喘ぐ。
ラモンが指を入れてきたからだ。
すでに濡らされ十分に潤っていたエルドラドの場所は、二本の指を差し込まれてもほとんど問題がなかった。ラモンは一方でエルドラドの柔らかな突起を舐めながら、二本の指をゆっくりと出し入れさせ始める。
ゆるやかな突きの繰り返しは、まるで拷問のようにエルドラドに効いてくる。
同時に二箇所を刺激されて、エルドラドはくるおしく頭を振った。
気持ちがよすぎておかしくなりそう。
実際に、そう声に出して叫びながら、ひっきりなしに喘いだ。
自分が腰を突き出し、ラモンの指を深くに引き摺りこもうとしていることに、エルドラドは気づいていない。
底なしの快感が連続して訪れ、エルドラドの潤った場所はさらに波打った。
ラモンはそうしてエルドラドを一度となく達(い)かせると、次には彼女の身体を自分の上に乗せた。
ケガのためにそうせざるを得ないのだと、エルドラドを言葉で嬲る。
そんなふうにラモンの上に馬乗りになる体勢は初めてで、エルドラドは真っ赤になった。
こんな体勢では、エルドラドがみずから彼を自分の内側に招き入れるしかない。
「ラモン、で、できない。こんな、恥ずか…」
「他に方法はない。おまえに奉仕してもらわないと傷が開く。やめるか?」
やめることなどできるはずがなかった。
罪悪感に駆られたエルドラドは、羞恥におののきながら、屹立する彼の男根をつかむ。
炎のように熱くて、それを掌に感じただけで、くらりと目眩がした。
「自分で中に入れろ」
ラモンの親指に脚の間を奏でられて、エルドラドは喘ぎ声を漏らさずにいられない。
ラモンはエルドラドを裏切り者と呼んだ。
それは事実だったし、エルドラドは言い返すこともできなかった。
ラモンはわたしを憎んでいる。
仕方がない。憎まれてあたりまえのことをした。
でも、なぜ抱くの?
それとも、これも復讐なのだろうか。
「脚を閉じるな。そんなことをしろと誰が言った?」
「あ…」
冷たい声にエルドラドは唇を噛んだ。
身体は熱く開かれてゆくのに、ラモンの心は反対に冷たく凍って閉じてゆくかのようだ。
「ラモン」
エルドラドはたまらなくてラモンに両手を伸ばした。
キスをせがむときの愛妃の仕種だ。
自分はもう愛妃でも何でもないのに。
紫水晶の瞳がそんなエルドラドを冷酷に見下ろしている。
「ラモン、お、おねがい」
キスして、とエルドラドは言えない。
彼を裏切った女だから。
でもこうしてふたたび国王の指に高められて、彼にふれられていたときのことを身体が思い出してしまった。
あの素晴らしい接吻(くちづけ)を、エルドラドは忘れていなかった。
大きく口をこじ開けられて、無理やりされる深いキス。
ただ一度のキスでもエルドラドが感じすぎると、ラモンが低い声で笑ったのを覚えている。
何度も抵抗した。
あなたなんか嫌いと憎しみをぶつけながら、キスされた。
エルドラドは頑なだった。
ラモンがエルドラドの初めての男(ひと)だったのだ。
ラモンの巧みなやり方に馴染まされてゆく自分が怖くて、初めはいつも拒絶した。
そんな臆病なエルドラドを、ラモンは至極ゆっくりと味わった。
エルドラドは焦らされ、あらゆる弱いところを探し当てられ、挙げ句ぐしょぐしょになってラモンを迎えずにいられなくなるまで嬲られた。
その頃にはエルドラドはもう何も考えられなくなった。
自分がどれほどみだらにラモンを求めていたか、夢中になっていたから覚えてはいなくても、想像はつく。
縛られるのも、途中からは嫌いでなくなった。
柔らかな布で縛られるなら痕も残らず、エルドラドにとっての言い訳になったからだ。
縛られてしまったから抵抗できず、しかたなく抱かれた。そう言い訳できるのだ。
しかたなく夢中になった。しかたなく脚を開いた。しかたなく彼のものを脚の間に挟みこんだ…。
「あぁ…っ」
ラモンの指に薔薇の花片のようにふくらんだ部分をこすられ、エルドラドがのけぞる。
唇にキスはされなかった。だが、脚の間には唇をつけてこられた。
「そ、そこはだめ。見ないで」
ラモンの髪をつかんで、エルドラドが儚い抵抗をする。
だが、ラモンは許さない。
彼は熱い両手でエルドラドの太腿をつかみ、さらに大きく脚を開かせてきた。
みじめなほどに開かされて、足の爪先が宙に浮く。
エルドラドはあまりの恥ずかしさに、ラモンの髪をつかんでいた両手を放して自分の顔を覆った。
見られている。
あの綺麗な瞳に、自分でも見たことのない潤った場所を、余すところなく映し出されている。
そう思うと、エルドラドの身体の奥はさらに熱くしとどに濡れるのだった。
自由になったラモンの口は、今やエルドラドの割れ目をすっかり覆ってあふれるものを吸ってくる。
耐えがたいほど烈しい快感が連続して訪れ、エルドラドはみだらに喘ぎ続けた。
彼の前で大きく脚を開いた自分が、どれほどふしだらな格好をしているかなど、もはや少しも考えられない。
彼の弾力のある舌先で突かれるたび、エルドラドの脚はさらにだらしなく開いてゆく。
今のエルドラドはもう、ここがどこのなのかさえ、わからなくなっていた。
洞窟のひんやりした空気の中を、熱い息づかいと懇願するような掠れた声とが繰り返し響いてゆく。
やがて、皺のある敏感な場所を、ラモンの舌先がふたたび上下に動いて刺激し始める。
エルドラドの身体はびくびくと震えた。ほっそりとした腰は無意識に揺れ、半開きになった口からはひっきりなしにかぼそい悲鳴が洩れ続けた。
やめてと甘く懇願していた声は、やめないでと切羽詰まって懇願する声に取って代わられる。
こうなってしまえば、ラモンの勝ちだ。エルドラドが自分の手練手管に落ちたときにどんなふうになるかを知っているラモンは、エルドラドを思うままに苛むことができる。
ラモンはエルドラドのみだらな突起を吸うようにして刺激を加え、感じすぎるほどに感じたエルドラドの腰が跳ね上がるのを押さえつけた。
一瞬驚いたような声を出したエルドラドが、次の瞬間、大きくのけぞって喘ぐ。
ラモンが指を入れてきたからだ。
すでに濡らされ十分に潤っていたエルドラドの場所は、二本の指を差し込まれてもほとんど問題がなかった。ラモンは一方でエルドラドの柔らかな突起を舐めながら、二本の指をゆっくりと出し入れさせ始める。
ゆるやかな突きの繰り返しは、まるで拷問のようにエルドラドに効いてくる。
同時に二箇所を刺激されて、エルドラドはくるおしく頭を振った。
気持ちがよすぎておかしくなりそう。
実際に、そう声に出して叫びながら、ひっきりなしに喘いだ。
自分が腰を突き出し、ラモンの指を深くに引き摺りこもうとしていることに、エルドラドは気づいていない。
底なしの快感が連続して訪れ、エルドラドの潤った場所はさらに波打った。
ラモンはそうしてエルドラドを一度となく達(い)かせると、次には彼女の身体を自分の上に乗せた。
ケガのためにそうせざるを得ないのだと、エルドラドを言葉で嬲る。
そんなふうにラモンの上に馬乗りになる体勢は初めてで、エルドラドは真っ赤になった。
こんな体勢では、エルドラドがみずから彼を自分の内側に招き入れるしかない。
「ラモン、で、できない。こんな、恥ずか…」
「他に方法はない。おまえに奉仕してもらわないと傷が開く。やめるか?」
やめることなどできるはずがなかった。
罪悪感に駆られたエルドラドは、羞恥におののきながら、屹立する彼の男根をつかむ。
炎のように熱くて、それを掌に感じただけで、くらりと目眩がした。
「自分で中に入れろ」