TOP>文庫一覧>平安秘めごと絵巻 あて なる兄弟と溺れる甘い 禁悦 きんえつ
平安秘めごと絵巻
あて なる兄弟と溺れる甘い 禁悦 きんえつ
葉月エリカ イラスト/緒花
乳母子(めのとご)として、左大臣家の息子・斎(いつき)と周(あまね)とは、きょうだいのように過ごした紅葉(くれは)。時がたち、実家が没落した紅葉を助けてくれたのは斎と周の二人だった。二人とも、紅葉を娶りたいと言い出して…!? 発売日:2015年7月31日 


「はぁ……ああぁ……っ!」
 たった今、斎が出ていったばかりの花筒に、ずぶずぶと新たな楔が侵入してくる。
 肉杭を受け入れる覚えたての快感に、紅葉の膣奥はまた熱を宿した。
「っ……紅葉の中、奥までぐじゅぐじゅに熟れきって……」
 周が息を凝らし、腰をぐるりと押し回す。
「すごいよ……隙間なく、ぴったり絡みついてくる……兄上に一度されただけで、もうこんなにいやらしい体になっちゃったの?」
「そ、んなこと……わから、な……ぁあ、あ、はぅん……っ!」
 ぬぐぬぐと前後する肉茎は、斎ほどではないけれど、それでも充分に大きい。
 しかも上向きに反り返って鋼のように硬いものだから、臍の裏を削るようにごりごりと刺激されてしまう。それを続けられると尿意にも似た疼きがこみあがってきて、紅葉は我を忘れて乱れた。
「ああぁ……そこばっかり、ぐりぐり……いやぁ……」
「嘘ばっかり。見つけたよ、紅葉の弱点」
 凄絶な色香を漂わせ、周が笑う。
「感じ切った可愛い顔して……僕のこと、こんなにきゅうきゅう締めつけて……」
「ん……んっ、ん、駄目……だめなのぉ……」
「どうせだから、もっと気持ちいいことも覚えようか?」
 何かを企むように言った周が、結合部に指を伸ばした。
腰を反らし、自らの肉槍で女陰を引っかけて浮かばせるようにしながら、丸々と膨らんだ秘芽を親指でぐうっと押し潰す。
「ゃあ、あ、ひぁああっ!?」
 小刻みな律動による内側からの刺激と、外側からの鮮烈な刺激。
 両方の快感が激しい渦のように絡み合って、紅葉の理性を滅茶苦茶にする。
 濡れに濡れた蜜洞は若い雄刀を揉み絞り、早く精を吐いてと促すように、ぎゅうぎゅうときつくうねった。
「はぁ……油断したら、すぐ持っていかれそうだ――」
周の眉間に皺が寄り、かすれた声が降ってくる。
「さすがに、先に達くわけにはいかないからね……兄上、紅葉を蕩けさせるのを手伝ってよ」
「……俺には、激しくするなと言っておいて」
 斎はふんと鼻を鳴らしたが、要求に応えることはやぶさかではないらしい。
 紅葉の隣に寄り添った斎は、彼女の上体を横合いから抱きしめた。
そのまま唇を塞がれて、舌が口蓋を這い回る。両胸を揉みしだかれて、乳首までくにくにとよじられる。
「んっ、ん……ぁ、んぅ……っ」
 上も下も、兄弟に犯されて――たっぷりと愛されて。
 恍惚のただ中で紅葉は涙をこぼし、ふぅふぅと鼻に抜ける息を洩らす。
快楽に緩み切った体は、汗も唾液も愛液も、もしかしたらもっと恥ずかしいものさえ垂れ流しにしているかもしれなかった。
「紅葉……なぁ、舌を絡めさせてくれ……」
「もっと奥まで入れるよ……いっぱい突くよ……」
 名前を呼ばれて、舌を吸われて、濡れた恥ずかしい場所をいきり勃つものでずんずんと掻き回されて。
 三者三様の乱れた呼気が満ちる空間は、噎せ返ってしまうほどに淫靡だった。
ぬちゅぬちゅじゅぐじゅぐという水音が途切れることなく響いて、衾はもう使い物にならないほどぐっしょりだ。
「んぁ、あ……斎様……周様ぁ……」
 気づけば紅葉は斎のたくましい胸にすがりながら、周を迎え入れた腰をぐいぐいと揺らめかせてしまっていた。
世の中にこんなに気持ちのいいことがあったなんて――自分の体がこんなふうに、だらしなく蕩けきってしまうなんて。
「ずいぶんと悦さそうだな……」
「ほんとに。紅葉がこんなに感じやすいなんて、意外だけど嬉しい誤算だよ」
「どんな紅葉でも、俺にとっては愛らしい」
言うなり斎は、紅葉の乳房ごと頬張るように乳頭をしゃぶり立て始めた。肉の輪郭がむぐむぐと変化する卑猥な感触に、とめどもない喘ぎが止まらない。
「あぁ、ん、はぁ、やぁんっ……」
思い切り強く吸われると、魂まで抜かれてしまいそうな法悦を覚えた。かりりと前歯を立てられれば、脳天にまで鋭い閃光が突き抜けるようだった。
「それ、あぁ……だめ、だめ……」
「こっちにも集中してね、紅葉」
 周の指が鋭敏な尖りを押し捏ね、左右に弾いて、細やかな振動を送り込んでくる。
そうしながら、蜜道に潜った肉身を揺すりたてられ、入り口から最奥までをまんべんなく摩擦される愉悦は、桃源郷に飛んでしまいそうなほどで。
「ふ……んぅ、ぁあ……私、また……」
 顔を歪めて泣きながら限界が近いことを訴えると、周はふふっと笑った。秘玉への悪戯を切り上げると、改めて深く腰を据え直す。
「いいよ――このまま一緒に達こう」
「周様……」
「その分、手加減しないけど……ねっ!」
 ずぐんっ――と体重をかけて突き込まれた重い衝撃に、紅葉は目を剥き、声にならない声を放った。
「っ――……!」