TOP>文庫一覧>囚われ溺愛婚~敵対一族の主と結婚しました~
囚われ溺愛婚
~敵対一族の主と結婚しました~
園内かな イラスト/獅童ありす
「ようやく君に触れられる。文字通り、手に入れたのだからな」家の窮地に見舞われたローズマリーを救ってくれたのは、敵対する一族の当主・アイザックだった。そうとは知らずに憧れていた過去があったとはいえ、ローズマリーは許されない相手と身売り同然の結婚をすることになってしまったのだ。ひどい扱いを受ける覚悟で婚約したが、アイザックは甘美な愛の言葉を囁きながらローズマリーを悦楽で翻弄してくる。夜毎与えられる濃密で苛烈な愛撫に身も心も蕩けさせられていくけれど、長きにわたる両家の確執と真意の見えないアイザックの言動にローズマリーは惹かれながらも困惑が募って……。 配信日:2019年3月29日 


「ああ。やっと君を俺のものにできる」
 そう言ってドレスを脱がしてしまった。ローズマリーの足元に、ピンクのシルクの海ができる。
 アイザックはドレスの波からローズマリーを連れ出すと、下着も靴も全て脱がせて生まれたままの姿にしてしまった。
 そして、ベッドに腰掛けて膝の上にローズマリーを座らせた。
「ほら、ローズ。俺の足に跨って。こっちを向いて座るんだ」
「っ……」
 自分だけが裸で、彼は正装のままだ。向かいあって座ると彼の衣服に胸の先端が擦れ妙な感覚になってしまう。
 恥ずかしさから目を伏せて視線を逸らしたが、彼の瞳はじっとこちらを見ていると感じる。
 馬車の中でも見られていた、あの執拗なまでに凝視する視線だ。
 ローズマリーの顔や身体を見つめながら、アイザックは囁いた。
「ああ、ローズ。君が俺の部屋にいて、膝の上に座っているなんて。夢を見ているようだ」
「何を言っているの……」
「昨日も君に触れたが、まだ現実のことだと信じられない。ようやく、俺はローズを手に入れたんだな。実現してよかった」
「え……?」
 昨日もそうだったが、彼の口ぶりではローズマリーを手に入れることを待ち望んでいて、それに苦労をした含みさえある。
 資金援助のかたとして、家ごと買ったと言っていたのにどういうことだろうか。
 不思議に思って彼を見つめると、目が合う。その瞳は熱く輝いてローズマリー自身を渇望しているかのようだった。
「ローズ……」
 彼の唇が近付いてきたが、ローズマリーは避けなかった。好きにしろと言ったのは自分なのだ。それに、もう逃げられない。
 観念して受け入れたキスは、情熱的だった。アイザックは熱心にローズマリーの唇を啄み、舐めたり甘く嚙んだりしている。
 ローズマリーの息が上がってきた。
「んっ、ぅ……っ、はぁっ……」
 触れあっていたら、彼が望んでローズマリーに触れているのだと錯覚してしまう。
 抱きしめられ、口づけられ胸の先端が擦れていると、ローズマリーの下腹部が疼いてしまう。
 これが快楽なのだと、昨日知らされた。他でもないアイザックの手によってだ。
 アイザックはキスをしながら胸にも触れ始めた。
 胸の先端が触れてほしいと言わんばかりに、ツンと尖って大きくなっている。息を荒くしながら身体をくねらせると、アイザックはちゅ、と唇を離して言った。
「昨日より感じているようで嬉しいよ」
「わ、わたくし、そんな……」
 言葉を濁したが、足の間が潤っているのがわかっていた。腿を閉じあわせようとすると、アイザックは膝の上で横座りにさせていたローズマリーの座る方向を変えてしまった。
 二人が同じ方向を見るように座らせ、ローズマリーを背中から抱きしめる体勢にしたのだ。
 そして、背後から両手で胸を揉みしだき、手の平で優しく胸の先端を擦っていく。
「はっ、あぁ……っ、ん……っ」
「素直で敏感な身体だなんて、嬉しい限りだ」
 そんなふうに言われるとからかわれているようで恥ずかしい。ローズマリーはせめて声を抑えようと、唇を閉じて息を殺そうとする。
 すると、彼の指が両胸の先端をきゅっと摘んだ。
「あんっ」
「感じている声も可愛いけど、我慢しているのを無理に啼かせるのも興奮する」
 そんなことを言って、首筋にキスをしながら胸の先端をしごくように指を動かしている。
 ローズマリーの胸の先端は、今や興奮で大きくなっていた。
「あっ、嫌ぁ……」
「ローズ、俺を嫌がるな。これから俺を拒否すれば……」
 そう言うと、アイザックは両胸の突起に軽く爪を立てた。今まで柔らかな愛撫しか受けていなかった身体は、突然の刺激にびくりと飛び上がって反応してしまう。
「きゃぅっ……!」
「痛い目にあってもらうことになる。痛いことをされるのは好きか?」
「い、嫌……、しないで……」
「だったら、俺の名を呼んで素直に感じるんだ」
「………………」
 アイザックの言いつけには従った方がいいのだろう。
 だが、一度は快楽を覚えさせられたとはいえ、無垢なローズマリーはどうすればいいかよくわからない。
 黙りこんであれこれ考えてしまうと、アイザックは座った姿勢のまま膝を大きく開いた。彼の膝の上に座らされているローズマリーも、強制的に膝を開かされることになる。
 あっと思った時には、アイザックは片方の手を足の間にあてがっていた。そしてつつましく花弁を隠そうとしている襞を、Vの字の形にした指で割り開いてしまう。
 中はとろりとした蜜でたっぷりと濡れていた。
 彼にはそこは見えないはずだが、指で触れられるとすぐにわかってしまうだろう。
 アイザックは喉の奥で笑って耳元で囁いた。
「こんなに濡らしてる」
「っ……」
 そんなふうに辱められるのは嫌だった。けれど、ローズマリーは唇を嚙みしめて拒絶の言葉を吐かないようにした。
 だが、それはアイザックは己への挑戦と捉えたようだ。
「もっと感じさせて、我を忘れるほど啼かせてやろう」
「そんな……っ、んん……っ」
 指を蜜口に浸し、たっぷりと濡らしてからアイザックはローズマリーの一番感じる突起に触れ始めた。
 昨日教えられた、襞の上部にある尖りは今日も少し触れられただけで快感を伝えてくる。
 その突起を、触れるか触れないかのごく弱い力でぬるぬると撫でられるのだ。
 ローズマリーの腰が無意識のうちに揺れ出した。勝手に腰が動いてしまう。反応してしまう自分を嫌だと思ったが、また「嫌だ」と口にしては怒られてしまう。
 ローズマリーは口を閉ざしたまま耐えようとした。
 ぬるつく指で突起を弄られているうちに、それは固くしこってきた。アイザックもそれを感じたようだ。
「感じて大きくなっているな。胸も、ここも」
 片方の手では胸の愛撫を続けたまま、同時に敏感な突起も弄られているのだ。腰を揺らしながら、ローズマリーはつい口にしてしまった。
「嫌ぁ……、止めてぇ……」
「なかなか強情だな、ローズ。だったら、もっと感じるように直接触れてやろう」
「あんっ、何を……」
 どこを直接触れるのかわからなかったが、アイザックが恐ろしいことを言っているのは何となくわかった。
 次の瞬間、アイザックは突起の上部に被っていた薄皮を剥き上げてしまった。そして剝き出しになった真珠を指の腹できゅっと押し潰したのだ。ローズマリーの身体の中に、雷撃のような快感が走った。
「きゃぅっ! あっ、あぁっ!」
 身体を跳ねさせて大きな声を出して感じるローズマリーに、アイザックは含み笑いで喜んだ。
「ほら、気持ちがいいと素直に言ってみろ」
「あっ、そんな……っ」
「言わないなら、このままずっとここを弄り続けてやろう」
「嫌、嫌ぁ……っ、やめてぇ……」
「ならば、どうすればいいかわかるだろう」
 アイザックはローズマリーが感じ、それを素直に伝えることを望んでいるようだ。
 ローズマリーは羞恥の心を押し殺して口を開いた。
「気持ちいい……っ、気持ちいいの……っ」
「ふっ。そうか。なら、イかせてやる」
 機嫌よく応じたアイザックは、剝き出しの真珠をこりこりと押し潰した。
 ローズマリーが一気に絶頂へと近づくと、今度は大きくなった真珠を指で摘んで上下にしごかれる。
「あっ、ああーっ!」
「俺の名を呼べ。そしてイけ」
 彼の命じることを、絶頂に達しながらローズマリーは実行した。
「あっ、あーっ! アイザック……! イっちゃう、あぁーっ!」
 背を反らしてガクガクと身体が震えたが、アイザックはしっかりと抱きしめてくれてびくともしなかった。やがて、絶頂を存分に味わったローズマリーの身体がくったりとすると、ベッドに横に寝かせた。
 ローズマリーは、昨日の通りに彼の欲望を解放したらこの行為は終わると思った。
 だから、昨日と同じように足を閉じあわせる。
 だが、アイザックは寝かせたローズマリーの膝裏を持って足を大きく割り開いてしまった。
 そして、晒された秘所に顔を近付ける。
 ローズマリーは彼が何をするかもわからず、目を見開くしかできなかった。
 すると、アイザックはローズマリーと視線を合わせながら舌を出し、襞の間を下から上へ舐め上げた。最後に舌が敏感な突起を弾いた時に、ローズマリーは悲鳴のような声をあげた。
「んあっ! あっ、んん……っ、そんな、ところを舐めるなんて……っ、んっ、あーっ!」
 何度も舐め上げられ、最後に舌が突起をぴんと弾いていく。
 達したばかりの敏感な身体は、そんなふうに苛められると身体をバタつかせながら嬌声をあげるしかできない。
「大分いい声になったな」
「あぅっ、あっ、こんなことは……っ、アイザック、お願い……」
 もう止めて、と言いたかったがそれを言ってはまた痛くされるだろう。それが嫌で、ローズマリーは言葉を濁した。
 彼の舌は今度は優しく突起を舐め回し、ぬるぬると刺激を与えている。足を大きく開かされ、腰が勝手に動くという痴態を晒してしまい恥ずかしくてたまらない。
「はぁっ、あ……っ、んん……っ、もう、嫌ぁ……っ」
 つい言ってしまった次の瞬間、アイザックは突起に歯を当て軽く嚙んだ。
「きゃうっ!」
 びくんと反応した身体とはしたない喘ぎ声に、アイザックはまた機嫌がよさそうに言う。
「少し痛くされた方が感じるんじゃないか」
「嫌、嫌ぁ……っ、痛くしないで……っ、ひあっ……!」
 否定の言葉を口にする度、甘嚙みされてしまう。
 数度目に歯で突起を挟まれたまま舐めしゃぶられた時、ローズマリーは予期せぬ絶頂を迎えてしまった。
「あっ、あっ! あ――っ!」
 達した後は力が抜けてしまい、ベッドの上でくったりと横たわる。そのまま目を瞑って息を整えているとアイザックが覆いかぶさってくるのが感じられた。
 もう止めてほしい。
 ローズマリーはわざと瞼を閉じたまま、反応はせずにやり過ごそうとした。
 すると、アイザックの髪が胸元にさらりと触れたかと思うと、胸の先端に甘く鋭い刺激が走った。
「きゃうっ!」
「やっぱり、刺激が強い方が反応がいいな」
「ち、ちが……、止めてぇ……」
「それならば、優しくしてやろう。こっちを見ていろ」
 アイザックはローズマリーと視線を合わせたいようだ。ローズマリーが素直に目を開けると、彼は舌を伸ばして胸の先端を舐め上げた。
「っ……」
 ねろり、と舐めてから胸の先端をぬるぬると舌の腹で舐め回す。
 それと同時に、彼の手は秘部へと伸ばされる。達して濡れそぼった蜜口に浅く指を挿れて掻き回した後、ついに中へと侵入してきた。
「こんなに濡れているのに、キツいな」
「あっ、ぅ……」
 妙な感触に、ローズマリーは眉根を寄せる。痛みはないが、やはりキツかった。
 誰も触れたことのない媚肉は、指一本の侵入でさえ拒絶しているようだ。
 だが、それも最初だけだった。アイザックの指が何度も押しては引く動きを繰り返すうちに、中の奥がひくついてくる。彼の指に抵抗していた媚肉が、纏わりついて締め付ける動きへと変化していく。
「すごいな。搾り取られるようだ」
「はっ、はぁっ……、あぁ……っ」
 アイザックはローズマリーの瞳を見つめながら、胸の先端を吸ったり舐めたりしている。
 それをされながら中を掻き混ぜられると、無意識のうちに肉筒が指を締め付けてしまう。
 彼が指を動かす度に、じゅぶっ、ぶちゅっといやらしい水音が部屋に響いて恥ずかしくて仕方がない。
「あぅ、も、嫌ぁ……っ」
「こうしておかないと、痛みを伴ってしまうだろう。俺はお前に辛い思いをさせたくない」
「ひぅ……っ、うぅ……」
 アイザックは執拗ともいえる愛撫でローズマリーに快楽を叩きこんでいた。中を探るように指を動かし、少しでも反応があった場所をねちねちと擦り上げる。胸を舐めしゃぶる動きも同様にねっとりとしていた。
 達したばかりの敏感な身体に容赦ない愛撫を施され、ローズマリーの瞳には涙が滲む。
 それを見たアイザックは、にっこりと微笑んで目尻にキスをしてくれた。
「可愛いローズ。本当に可愛い」
 だが、中を犯す指は動かし続けている。彼が身体を動かした拍子に、指が奥まで届く。今まで触れたことのない場所を擦られた瞬間、ローズマリーは息を呑んで身体をひくつかせた。
「ふぁっ! あっ、は……っ」
「ここか?」
 目敏くローズマリーの中にある一番弱い部分を見つけたアイザックがそこを掻き回す。
 触れられると痺れるような感覚があるそこを、先ほどと同様に執拗にまさぐられるともう駄目だった。ローズマリーは蜜をたらたらと零しながら大きな声をあげてよがっていた。
「ひぁっ、あーっ! そこ、駄目……、駄目ぇ……っ!」
「こんなに感じて、本当に可愛いな。感じてよがっているローズも可愛い」
 指の腹で弱い部分をくいくいと押され、同時に濡れてしこった敏感な突起も親指の腹で捏ねて押し潰される。胸への唇での愛撫も続けられたままだ。
 限界はまたすぐに訪れた。
「あっ、ああーっ!」
 腰を浮かせ、がくがくと揺らしながら達すると、アイザックの手の動きに合わせて蜜がぴゅぴゅっと飛び散った。
「いやらしいイキ方だな」
 含み笑いで言われ、涙が零れた。恥ずかしくてたまらない。
 だがこれまで知りえなかった快楽を存分に貪っているのは事実なのだ。
「嫌ぁ……、もう、やめて……」
「ここでやめられるわけがないだろう。今からが本番だ」